七月の詩
月が見える
静かな夜 世界は眠る
明かりはなく人気もない
昼の熱を忘れた夜
木々に囲まれた暗い道
見上げれば地上よりも明るい空
太陽は既に去り 大地から熱は失せた
その残り火が月を照らす
見上げる空に七つの月が浮かぶ
満天の星空の中
一際輝く七つの月
一人道に立ち尽くす
月と星が暗く深い青に染める
夜が照らす 青ざめた顔
高く見上げた瞳に写るは七つの月
一人道を行く
天を覆う月と星
地上を蠢く木々の闇
間で人は膝をつく
七つの月の下 重く冷たい夜に 膝をつく
「おえええええ〜」
ビールと焼酎が駆け巡る
後悔が冷たくのしかかる
焼酎は無茶だった
体が急に冷めていく
目の奥がガンガンする
何かが喉にせりあがる
眼鏡をどこかに置き忘れた
乱視の効いた視界はパンチが効いていた
悪酔いも加わり大フィーバー
見上げた空は万華鏡
ああ なんと美しい でも気分悪い
一際輝く月が分裂して見える
1 2 3 4 気持悪い
満天の星空はぼやけて大変な事に
最近の夜空は景気がいい 吐きそう
気分転換の散歩は中止
無理 もう無理だから
民宿に戻って寝る だってもう無理だから
ふらふらと歩く よろよろと玄関をくぐる
トイレに極度の絡み酒を誇る光田君がいた
ブツブツと閉じた個室に絡んでいる
中には絡まれたのでトイレに逃げた斎藤君
追いかけられ 扉越しに絡まれる斎藤君
なんて楽しい合宿だろう
布団をしいて寝る
ようやく眠れた頃 光田君に起こされて絡まれた