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最強の幸運使い ~さまざまな不幸を幸運の女神からもらった最強運の力で乗り越える少年の物語~  作者: みやび(10/24『最強の荷物持ち』発売!集英社DX文庫です)
 第一章 奇跡の始まり

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 インポッシブル ワン 2


「暴れんな! クソがっ」


 ケイシに僕のスラックスが剥ぎ取られる。白いブリーフが曝される。


「やっぱお前持ってるな。ブリーフなんか初めて見たぞ。天才かよ。なんだぁ、その尻の茶色いのは?」


 ううっ、華さんにも見られた間違いなく見られた……


「痛っ」


 華さんの口を塞いでたやつが、離す。噛まれたのか?


「あんたたち止めなさいよ。警察呼ぶわよ! むぐっ」


 華さんがまた口を塞がれる。華さん、自分も捕まってるのに僕の事を……


「呼びたいなら呼べよ。全裸でな。おいっ脱がせ!」


「あ、ああ」


「大丈夫だよな?」


 華さんを掴んでる取り巻き二人は口ではそう言いながらも積極的にボタンを外していく。華さんは前をはだけてブラジャーが見える。不謹慎だけど、で、デカい。着痩せするんだ……


 くそっ。僕だけならまだしも、華さんまで。許せない。コイツら許せない


 ……そうだ。僕は今までの僕とは違う! そう、スパサラに力を貰ったんだ! 



「インポータント・インポッシブル!」



 おおおーっ。キタキタキターっ! 体に力がみなぎる。今ならなんでも出来そうだ。


「なんだそりゃ? お前、おかしくなったのか?」


「ケイシ。おかしいのはテメーだ」


 いかんいかん、クソ漏らしたくらいで、なに萎縮してるんだ。王者はいつも堂々としないとな。痛っ。姿勢を正すと、頭にグニュッとしたものがあたる。


「フグオッ!」


 俺様に触れてたゲスが鼻を押さえてうずくまる。さっきの感触は奴の鼻か。大丈夫か? 鼻血が飛び散ってるぞ。


「きたねーものに触れちまった」


 ヒーローは顔を隠すもの。俺はポケットからマスクを取り出し着ける。


「なんだそりゃ? 陸の分際で、生意気な事言うなよ」


 ケイシが殴りかかってくるが、床に落ちた鼻血で滑って転がっていく。サルが。


「お前たち、いつまでその汚い手で華さんに触れてるんだ」


「おいっ、足くじいた。早く陸をぶん殴れ」


 なんかケイシがピーピーわめいている。


「ケイシ、コイツヤバいよ。ブリーフと仮面で堂々としてやがる。間違いなくイカレてやがる」


「タクトとケイシ、何されたんだ? 見えなかったぞ」


 華さんを掴んでる奴らが何か言ってる。三下のくせにうるさいな。


「おいっ! タクトはたまたまぶつかって、俺は滑っただけだ。陸はカスだ。ボコってやれ」


 ケイシ、声がうわずってるな。ビビってるのか。


「そうだな、イキるなウジ虫が!」


 華さんから離れて殴りかかってきた取り巻きAが鼻血で滑ってケイシに突っ込んでくる。ケイシを見ただろ。学習能力ないな。


「なんだ、コイツ、何やってるんだ? うわーーわーっ」


 取り巻きBは華さんを離すと、扉に飛び込んで逃げやがった。賢い奴だ。


「くそっ! 使えねーやつらだ」


 ケイシは立ち上がって駆けてくる。そして転んでその顔が僕の膝に突っ込んでくる。


「おごっ」


 ケイシは顔を押さえて尻餅をつき後ずさる。


「消えろっ。まだ痛い目みたいのか?」


「くっ、くそっ。覚えてやがれ。タクト、ジン、行くぞ」


 ケイシと鼻血男タクト、取り巻きAジンはフラフラと立ち上がり、勢いよく扉から逃げていく。


「悪は滅びた。じゃあな」


 俺も去るとするか。


「待って、あ、ありがとう。陸くん……なの?」


「ん、私の名前はプリンス。正義の使者だ。陸は仮の姿だ」


「じゃ、プリンスさん、どこに行くの? その格好で出て行ったら捕まるわよ」


 そうだな。漏らしたブリーフで校内を練り歩くのはよろしくないな。尻も気持ち悪いし。


「陸くん、そ、その、わざと漏らしてくれてありがとう」


 華、何言ってる。うんこを漏らしてありがとうって、コイツはもしかしてそういう特殊な趣味の持ち主なのか?


「私が、びっくりして、そ、その、ちょっと出ちゃったのをごまかすためにやったんでしょ」


 華はポケットからビニール袋を出すと、な、なにしてる! シュルッとパンツ脱いで丸めて入れた。

 ちょっと出たって何が出たんだ? レディに聞く事じゃないな。けど、きわどかったぞ、あと少しでなにか見えそうだった。


「後ろ向いとくから、パンツ脱いでちょうだい。これ使って」


 華はハンカチを差し出すと、後ろを向く。俺はブリーフを脱ぎ、いい香りがするハンカチで尻を拭い、スラックスを直履きする。ベルトを締めてるとこで、華は振り返ると、床から大事そうに、俺のブリーフとハンカチを袋に入れるとポケットに入れる。


「ありがとう。洗って返すから、私たちノーパン仲間だね」


 華はパアッと花咲くような笑みを浮かべると、扉を開けて去ってった。


「ミッション・コンプリート?」


 な、なんだったんだ今のは、なんか華さんに押されっぱなしだった。ポイントを気にする心の余裕さえなかった。

 まさか、この年で美少女が目の前でパンツ脱いでくれるという黄金シチュエーションをクリアするとは……絶対にプロの店で将来体験するものだと思ってたのに。生きてて良かった。やったぜ陸くんっ!


「あんた、アホ面ぶら下げて、なにフレーメン反応起こしてるのよ」


 え、スパサラ? 足下にいつの間に。


「なにそのフレーメン反応って?」


「あとで調べなさい」


 「いつからいたの?」


「ずっと隠れてたわよ」


 え、という事は猫の視点的に全部見えてた? 僕のも、は、華さんのも!! う、羨ましい。猫になりたい。


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