インポッシブル ファイブ 8 前
「グガッ、グガガッ」
化け物が膝をつく。第二投を準備してたんだが、もしかしてもう奴に限界がきたのか? そのまま前のめりになり腹ばいで動かなくなる。倒したのか? 確認のために近づく。なんだ? 足元が光ったと思ったら、真っ白な空間に浮いている?
目の前にバニースーツの変態が現れる。
「君の負けだ」
「何言ってるんだ?」
「抵抗は無駄だ大人しく機構の一部に組み込まれるんだ」
「だから何言ってんだよ?」
「しょうがないな。時間は無限だが、理解した方が納得も早いだろう。君は欲望増幅陣に囚われたんだよ。この街の地下に五つの魔方陣を準備した。そのうちの一つに君は足を踏み入れたんだよ。君の体はそこに横たわっている。もう目覚める事は無い」
くそっ、地下に罠が張ってあったのか。
「なんだそりゃ? 俺は死んだのか?」
「死んではいないけど、目覚める事は無いだろう」
「何言ってんだ。俺の幸運をなめるなよ!」
「イキっても無駄だよ。君の力は、物質界では強いけど、精神世界では無力だよ。どんなに幸運でも寝てたら関係ないね」
ラックカウンターは92、91とゆっくりと数を減らしている。
「けど、幸運の力のお蔭で意識を失ってないみたいだけど、それも時間の問題だね。それが無くなったら永遠の闇が待ってるよ」
まじか、ポイントが無くなったら終わり?
「お前は何をしたいんだよ」
「言ってなかった? より強くなりたいだけだ。私の力は欲望を叶えた者の喜び。欲望を叶える者が増えると増えるほど強くなれる。昭和から平成、令和になって、欲というものが薄くなってきたんだよ。だから、このままいくと私は弱体化してしまう。そうなる前に手をうっただけだ」
「くそっ。自分のためかよ。そのために人に迷惑かけてるのか。邪神、悪神め」
「邪悪? 違うね。私はただ欲望を増幅してるだけ。欲望を叶えるために他人を犠牲にする人間が悪いだけだ。百年、千年たっても人は変わらない。同じような事を考え、同じような過ちを犯す。機械が進化し、世界が進化しても人は進化しないものだよ」
なんか神様っぽい事言ってるけど、そんなのは知らない。奴がやった事は、人に迷惑をかけまくって、女の子を化け物に変えた。何を言おうが邪神だ。近くに現れたのが運の尽きだ。ここで滅ぼしてやる。
「いや、人は進化してる。そして、俺も進化する。くたばれ邪神!」
俺は拳を握り締め、奴を思いっきりぶん殴る!
「おぼうえっ!」
確かな感触。奴は吹っ飛ぶ。
「なんだ、今のは。非常識すぎる。なんで実体がないものを殴れるんだ?」
「そんなの知るか! お前は俺を怒らせた! オラオラオラオラオラッ!」
一度はやってみたかった。俺はカルマを顔の形が変わるまでぶん殴る! そして、カルマがぶっ飛んでいったとこで、目が覚めた。
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