インポッシブル ファイブ 7 後
シュタッ。
空気に抱きとめられ、華麗に着地する。不格好な蜘蛛の巣みたいにひび割れた床に奴は立っている。体には傷一つ見当たらない。なんて頑丈な奴だ。ポイントがどんどん減っていく。時間が余りない。考えろ。俺が望む事が真実を呼ぶ。
まずいな、人が集まり始めてる。化け物の異様さに近づいて著てる者は居ないがあれ程大きな音を立てたから時間の問題だろう。まずはここから離れないと。突風で舞い上がって遠くで戦う? 駄目だ人目につきすぎる。ここで戦うは被害が酷くなりそうだし。ん、そう言えば、奴が激突した地面、なんであんなに凹んでるんだ? マンションの敷地内のタイルっぽい床だがグズクズになって大きく蟻地獄状になってる。普通、建物建てる時にはしっかり整地するから下はぎっしり詰まってるからあんな穴になるはずがない。時間を与えてはくれないようだ。体を落とした化け物が突っ込んでくる。やってみるか。
「コローッ!」
「おおおおおーーーーっ!」
気合いで突風を呼ぶ。突っ込んでくる奴の顎が上がる。浮き上がった、今だ!
「でえーいっ!」
風と共に奴の下に潜り込み掌底で上に突き上げるというより持ち上げる。風と俺の力で、化け物は大きくふっとび、墜落した所に寸分違わず再び打ち付けられる。
ガゴン!
何かが外れたようなエコーがかかった破壊音を残して奴は地面に消える。やっぱりな、地下に空洞があった。確かここらの地下には昔、大きな防空壕が作られたって聞いた事がある。かなり厚い地盤で覆われていたみたいだけど、幸運な事にいい感じに穴が空いたみたいだ。穴に近づき躊躇う事なく飛び込む。先に落ちた化け物の上に降り立ち、それを蹴って着地する。結構広いな。コンクリートでできた、かまぼこ型の広い通路みたいで、上に空いた穴が唯一の光源だ。ここなら邪魔する者は居ない。
「イッツショータイム。ここからは俺のワンサイドゲームだ」
回りの被害を考えなくていいから本気でやれる。俺は地面の手頃な石を拾うと振りかぶる。
「食らえ! メジャーリーグアタック!」
俺の投球は軽く時速200キロを超える。ここは空気が流れるから、幸運に吹いた突風が球を運んでくれる。かなり化け物から外れたとこに飛んでくがまるで変化球のように奴に吸い込まれていく。
ドゴン!
肩に命中。奴は大きく仰け反る。ビルから落ちても傷一つ無かった肩が大きくえぐれる。たまたま体の脆いとこにいい角度で球があたって、球がいい感じに弾けたからだろう。だが、血が出る事もなく傷口がみるみる盛り上がり元に戻る。だが治癒するのにも力がいるはず。多分奴の力の源は、カルマが集めてた謎のエネルギーだろう。俺が幸運力で動いているように。
フッ。コンクラーベだな。俺の幸運力、奴の謎力のどっちが先に尽きるかの。
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