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 インポッシブル ファイブ 2


「わたしはずっとあなたを見てたのよぉ」


 ねっとりとした声で、変態が囁く。まじか、この変態神に僕はストーキングしてたのか?


「あなたの力は溜めた幸運パワーを使うもの。わたしの使徒の波状攻撃で、もうその力は底を尽きかけてるわよねー。卑怯とは言わせないわよ。マキアで負けた神って弱体化して、よくて妖怪、下手したら地縛霊みたいなものまで落ちちゃうのよ。負けられない戦いでベストを尽くすのは当然の事」


 えっ、じゃ、僕が負けたら、スパサラが妖怪になる? ん、それってあんまり今と変わんないんじゃないか? あいつ、口だけで何もしないし、今はただのお喋りな猫。うん、ただの妖怪のようなものだ。頼んでも美少女に戻ってくれないし。


「じゃ、そのマキアってやつ、僕の負けでいいですか? カルマ様、めっちゃ強そうだし不戦敗って事で」


「物わかりがいい子って大好きよ。けど、ルールだから、それはあたしの使徒に直接負けを認めないとダメなのよ。だから頑張ってわたしの使徒を見つけてねぇん。まあ、けど、それまで心と体が保てばいいんだけど。じゃあね。バイバイ」


 まるでCGのように、カルマの体は少しずつ透明になると消え去った。


「兄貴、なんなの? 今の奴? 悪霊?」


 桃が目をまん丸にさせている。


「三人で見てたって事は幻覚じゃないわよね? 今の妖怪、お兄さんの知り合いなんでしょ。なんなのか、説明して、私たちも巻き込まれてるんだから」


 舞ちゃん、カルマを妖怪って言ってる。あいつも負けても今と大して変わんないじゃないのか? けど、カルマの口ぶりから二人を巻き込んでしまったみたいだな。


 僕は幸運の女神? と契約して、パワーワードを唱えると、スーパー状態になる事、それはポイントを使う事を説明する。数々の乗り越えた窮地の事は恥ずかしいから割愛する。さすがに妹にウンコ漏らした話はしたくない。


「まじかよ。兄貴。まあけど、体験したから信じるしかないか」


「それじゃ、さっきの妖怪の話って本当な訳ね。じゃ私たちがおっさんの群れに襲われたのも、さっきの変態がお兄さんのポイントを消費させるためだったって訳ね。じゃ、私たち巻き込まれただけじゃん。被害者じゃない。どうやって責任とってもらおうかなー」


 げっ、舞ちゃんが僕に抱き着いてくる。


「舞、我慢、我慢しろ。あたしだってなんかやたら兄貴が可愛く見えてるの我慢してるんだ」


 桃が舞ちゃんを引きはがす。そうか、まだ二人ともカルマの神気が抜けきってないんだ。けど、ラッキーな事ばかりでポイントが貯まらない。


「よぉ、姉ちゃんたち、服で海飛び込んだら風邪ひくぜー」


 サーフボード抱えた、いかにもDQNって感じの日に焼けた男三人が近づいてくる。


「俺ら近くのホテルに泊まってんだけど、服乾かしたいだろついてこいよ」


「おっ、いいねー。ちょうど三対三じゃん。俺、コスプレちゃん」


 なぜ僕が一番指名なんだよ。もしかして僕一番可愛い?


「じゃ、俺ロングちゃん」


 おっ、桃が二番指名。


「じゃ、俺ボブね」


 舞ちゃん可愛いけど、桃と比べて成長してないもんな。

 おおっとモタモタしてちゃダメだ。絶対コイツらもカルマに毒されてる。


「逃げるぞ」


 僕は桃と舞の手を引いて駆け出す。けど、足場が悪く歩いてるのと変わんない。


「待てよ、俺らと楽しいことしようぜー」


 すぐに追い着かれ囲まれる。


「おめーら、ホテルで一人で楽しんでろ」


 桃が僕の手を振りほどく。やる気か? まずいって、相手ゴツめの男三人だよ。

  

 バシッ! バシッ! バシッ!


 やりやがった。ローキック三閃。食らった男共は呻きながら崩れ落ちる。


「行くぞ。大丈夫だ。手加減したから肉離れはおこしてないと思う。けど、しばらくは歩けないだろなー」


「ちょっ、お前、待て」


「ぶっ殺す!」


「絶てぇー犯す!」


 のたうちまわりながら悪態ついてる奴らを尻目に僕らは砂浜を後にする。今『犯す』とか言ってた奴、僕をガン見してたなー。キモっ。僕はハズレなんですけどー。


 それから三人で話し合うけど、いい帰還方法が思いつかない。濡れてるからバスだめ、タクシーもだめ、JRもだめ。叔父さん呼ぶのも桃が嫌がるし、舞ちゃんの両親も無理らしい。とりあえず、市街地に歩いて向かってるけど、出るわ出るわ発情男。それを随時、桃がローキックで動けなくさせていく。しまいには、若い男を見ると何も言わずにローキックをお見舞いし始めた。大丈夫か? 桃、傷害で捕まるんじゃないか? 妖怪ローキック娘だ。

 そして、シティモールにたどり着き、僕のコスチュームは乾いてるから服を買いに行かされた。さすがに人が多いからかナンパもレイパーも発生してない。ショップの店員さんに女の子二人が濡れて着替えが欲しくて外で待ってる事を説明して、服の写真を撮らせてもらって外で二人に選んでもらうという不毛で強ストレスな時間を過ごした。選ぶの長いんだよ。それに、僕、ずっとジャンヌだよ。勝手に写真撮られるし、握手せがまれるし。目立つの嫌なのに。けど、ローキックが怖くてしっかり働きました。けど、下着だけは勘弁して欲しかったです。どうでもいいけど、桃のブラジャーはデカかった。



 読んでいただきありがとうございます。


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