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 インポッシブル フォー 8


「おいっ、このガキの頭に風穴開けられたく無かったら、武器を降ろしやがれ」


 親分と呼ばれてたオッサンが桃の頭に銃を突きつけてる。いかんいかん、立ち回りに集中してて桃の事を忘れてた。


「武器ぃ? これでいいの?」


 僕はデッキブラシを投げ捨てる。


「隠してる光り物あるやろ。それも捨てろ」


「もう何も持ってないわよ」


「そないな訳あろかい。モップで人をズバズバ斬れる訳ないやろ。どこに刃物隠してるんや」


 僕は何も持ってない手をふるふるする。マントの下はほぼ水着。何も隠せないよ。


「そのマントを脱げ。クマぁ、調べろ」


 ん、オッサンが一人立ち上がる。あ、クマさんだ。僕はマントを取ってクマさんに投げる。


「死んだふりしてたのぉ? 普通逆じゃない? クマさんに会った人が死んだふりするもんじゃない?」


「じゃかわしいわい! 疲れて寝てただけじゃい。おやっさん、何も無いですぜ」


「おい、姉ちゃん。脱げ。全部脱げ。可愛い嬢ちゃんの頭ザクロにしとうなかったらな」


 脱ぐ? それは嫌だな。さすがにコツカケ状態を妹に見られるのは恥ずかしい。


「やーよ。なんで脱がないといけないのよー」


「お姉さん、脱いでください。桃が死んじゃいますよ。脱ぎますっ。私も脱ぎますので勘弁してください」


 あ、完全に妹の友達パニッくってる。目がぐるぐるしてる。脱ごうとしてるから手を押さえて止める。


「ダメダメ。脱いじゃダメ。そんな事しなくても大丈夫よ。撃ちなさい。むしろ撃てば」


「待て、お前はこいつを助けに来たんじゃないのか?」


「そうだけど、気が変わったわ。さっさと撃ちなさいよ」


 僕はすたすたと桃たちに向かって歩く。コイツら学習能力ないんだろうか? 僕が不発になるって思ったら銃は不発になる。さんざん見たでしょ。


「いいんだな。撃つぞ。本当だからな」


「さっさとしなさいよ」


「撃つぞ。撃つ。うわぁーーーーっ!」


「ううっ、うー。うー」


 桃が涙を浮かべて頭を振ってる。そんなに助けに来て貰ったのが嬉しいのか? 妹が泣くの初めて見た。感動だなぁ。


 カチン。


 うん当然不発。


 じょばぁー。


 あーあ、桃、お漏らししちゃったよ。もしかしてさっきの涙はおしっこ我慢できないって事だったのか?


「くそっ! ガラクタ掴ませやがって」


 親分は拳銃を投げ捨てると懐からドスを出し妹に向ける。さすがに刃物は危ないな。背中から吹いた突風に乗り妹の縛られた椅子を蹴る。そしてもう片方の足を振り上げると親分のハゲ頭が飛び込んでくる。どうやら桃のおしっこで滑ったみたいだな。


「ナイスシュート!」


 親分はくるくる回りながら飛んでいく。


「ひえっ。ひいっ」


 悲鳴を上げてながらクマさんは逃げていく。倉庫の中にはもう動くオッサンは居ない。オッサン百人斬り終了だ。もう大丈夫だろう。


「ミッションコンプリートぉ♡」


 うう、またやってしまった。顔から離れたマスクをパンツの脇に刺す。あんなに暴れても取れなかったけど、これってどういう仕組みなんだろう。ま、細かい事はいいか。

 ずーんと気が沈む。暴れすぎだろ。返り血は浴びてないけど、床は血の海だ。けど、やらないとやられてた。多分この世界から抹消されてた事だろう。けど、今回使った奇跡は大した事なかったからあとポイントが200は残ってる。空飛んだりとかあり得ない事をすればするほどポイント消費が激しいシステムみたいだ。


「お兄ちゃん」


 友達に解放された妹が走ってくる。その顔は涙でぐちゃぐちゃだ。怖かったんだろう。しょうがない。抱き締めてやるか。僕は両手を広げても待ち構える。


「ふごぉ」


 僕は股間を押さえて倒れる。桃、思いっきり金的蹴りかましやがった……良かったコツカケをマスターして。もしボールがあったら間違いなく潰れてた。けどバットに激しいダメージが。


「お前、あたしを見殺しにしようとしただろ」


「アウチッ!」


 激しいローキックが右足に刺さる。


「てっテコンドーって足への攻撃禁止じゃないのかよ」


「だからオメーで練習してんだよ。禁止じゃないけどポイントにならねーだけだよ」


 ん、桃が僕の顔を掴んで近くで睨んでるけど、臭い、なんか臭い。げっ、桃の顔を濡らしてるのは多分ほとんどおしっこ。さっき椅子を蹴って避難させた時に倒れて盛大にかかったのでは? そりゃ怒るわ……


「ぼっ、僕、き、キミをたすけ……がふぅ」


 激しいボディブロー。いいパンチだ。


「これくらいで勘弁してやる。これはあたしを助けてくれたお礼だ。ありがとな。拳銃で撃たれて死んだかと思ったし、いろいろかぶったし。助けるならちゃんと助けろや」


 これがツンデレというやつなのか? もしかして照れてるのか?


「ねぇねぇ、桃ちゃん、お兄ちゃんって言ってたよね」


「ああ、これはクソ兄貴だよ。どうやら切り落として女になったみたいだけどな」


「はぁ? 嘘でしょ。こんなに可愛らしい男の子いる訳ないじゃん。きゃああああああああーーーーっ」


 なんで友達、僕見て叫んでるんだ?


「汚ねぇもの見せつけんな。このクソヤロー!」


 ん、汚いもの? げっ、ビキニからおいなりさんがはみ出してる。あ、さっきの桃のボディブロー。あれで放出されたのか。良かった二度と戻らなかったらどうしようと思ってたとこだ。僕は急いで押し込もうとする。


「レディの前で股間をいじるなや!」


 ペっちーーーーん!


 次は平手打ち。なんで助けたのに、扱い悪いすぎない?

 背中を向けていそいそと直したら、また入った。ていうかいつまでこのエロコスプレのままなんだろう……



 読んでいただきありがとうございます。


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