第五話
北庄城まで逃げ帰った丹羽長重はお隣さんの織田秀雄に援軍を求めた。
「じきにあんたのとこにも大谷がくるニワ!一乗谷をあいつの墓場にしてやろうニワ!」
勝山城から引っ張りだされる織田秀雄。
「ワッショイ!ワッショイ!」
川を挟んで対峙する両軍。
「あれが大谷吉継か‥変わってんな」
「か‥変わってるなんてもんじゃねーニワ!」
二人でだべっていると遠くから石ころやら矢弾が飛んでくる。
「コラ!江口!さっさと奴らを叩きに行けニワ!」
丹羽が声を張ると、江口正吉は軽やかに馬を返し、砂塵を蹴って河原へと駆け下りた。矢が唸り、石が跳ねる中、両軍の前衛がぶつかり合う。
織田秀雄は肩をすくめて笑った。
「へぇ、御輿って兵器にできるんだw」
「大谷ってやつ、ただの武人じゃねぇニワ。噂では毒性強めの生物兵器とも言われてるニワ」
突如、対岸で号令がかかる。次いで一斉に投げられた火の矢が昼間の空を赤く染めた。火の矢は川風に乗り、岸辺の藪に着弾して小さな炎を上げる。煙が上がり、視界が歪む。江口の部隊はその混乱を突かれて押し返される。
大谷の配下らしき者たちが河の浅瀬を使ってゆっくりと渡りを始めていた。
「も、もう駄目だァーっ」
江口正吉がジリジリ後退してくる。
遠目に、一人の男の姿が見えた。御輿に乗っている男、大谷吉継。噂通り、見た目は変わっている。
「ここで我々が怯めば一乗谷はただの墓場じゃ済まねぇニワ!やるべきことをやるだけだ、秀雄!」
秀雄は刀の鞘を軽く叩き、にやりと笑った。
「合戦は祭りだ。ワッショイ!ワッショイ!」
「影響受けすぎニワ!」
押し寄せる丹羽長重と織田秀雄の部隊。
しかし平塚為広に数分でボコられていく。
「おい!お前らもう一本薙刀持ってこい!」
平塚為広は二刀流薙刀で敵兵をぶっ飛ばしていく。
「あんな武器を片手で棒切れみたいに振り回す奴に勝てるわけねぇニワ!まだ死にたくねぇニワ!」
丹羽長重たちは大聖寺城まで撤退した。




