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道標  作者: 鈴木澪人
現在編
5/40

就任披露パーティー後

某事務所

 海瀬シュンヤ

 九条ツクモ

 池田ゴウキ

 桜井サナ

 都内某事務所


 3人の男性が会議室のテレビで動画配信サイトから流れる動画を見終わり何とも言えない空気を醸し出していた。


「終わったね」


「いや、始まったばっかでしょ」


「それは、僕らも同じだよね」


 それぞれの意見を一言ずつ言い終えると再び重い空気にみまわれた。

そこへ、ノックもなしにガチャリとドアを開けた女性がモニター前のお誕生日席にドサッと座ると


「どうだった?新しい道標見れた?」

ニヤッと笑いながら3人の男性を見渡した。


「まぁ〜私は菊川も道標もどうでもいいんだけどね〜」

君たちだけでも十分じゃん。と軽く付け足した。


その言葉に3人は厶ッとした表情をし、同時に女性の言う通りでもあることを認めざる得ないので落ち込んだ。


 確かにタカセがいなくても会社を設立し同業で食べていくことはできるようになった。

と、3人の男性の1人シュンヤはそう思った。

だけど、あのメンバーでもう1度夢を追いかけたいと思うことは贅沢なことなんだろうか。


長尾は、あの会場にいたんだよな。この前会った時にそれとなく匂わした程度だったのは長尾自身確約がない状態での話だったのかもしれない。


 まだ、大丈夫完全に関係がキレてる状況じゃないはず」


 他人に聞かせるつもりのない胸の内を思わず口ずさんでいた。


「残念ながら我が社とは敵対関係だからねー。」


 日本支社だけでもいつか潰してやると桜井はお誕生日席で3人に配る資料を確認しながら

思った。


「桜井さん、日本支社だけでも…って考えてないですよね? さすがに厳しいですよ」


 3人の男性の内の2人目のツクモがほんわかと桜井の野望を打ち消しにきた。


「ようやく軌道に乗ったばかりですよ」


 3人の男性の最後の1人ゴウキが配られたばかりの資料を見ながらツクモの意見に乗りつつ牽制した。


「あー、ハイハイ分かってますよ。時期を見ますよー。時期尚早ですよ」


 考えを読まれて面白くない桜井は、ふてくされながら会議を始めようとした。


 彼女の背景のモニターに映し出された動画は


       《ダクト 日本支社 菊池 タカセ 新社長就任披露会見》

最後までお読みいただきありがとうございました。

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