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道標  作者: 鈴木澪人
再び現在編

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34/40

夫婦の会話 前編

ダクト日本支社 社 長 菊川タカセ

ダクト日本支社 副社長 伏見レイコ

            菊川タカセの妻は菊川シノン

            伏見レイコと菊川シノンは元上司と部下 遠縁関係

 タカセは、伏見の部屋を出た後呆然とした。

シノンが今回の社長就任の件に関わっているなんて思いもよらなかったからだ。

背中から変な汗がツーと流れる。自分の部屋に戻ると、清水がすぐにノックし許可を出すと入室してきた。


「菊川社長、この後の予定ですが…。」清水は伏見との打ち合わせがいつもより長かったので調整するためにキャンセルする案件を確認しに来たのだった。

タブレットを見ながらの確認作業だったのだが、タカセからの反応が無いので気になって視線をタカセに移す。そこには、蒼白になったタカセが椅子に全身を預けて呆然としている姿だった。


「菊川社長!どうされたんですか?」清水は慌ててタカセに声をかける。


タカセはようやく清水の声に反応する。

「あ、清水さん。すみません。今日はこの後の予定は全てキャンセルしてください。必要な案件は延期でお願いします」


 タカセは、必要事項を端的に言うと自分の荷物を持って部屋を出て行った。


「菊川社長、どうしたんだろう…。」




 タカセはどうやって自宅に戻ってきたか分からないが、気が付けばマンションのエントランスに立っていた。シノンに真実を聞かなければいけない。足取りが重くなる。


 カギのかかっていない玄関を開けると、シノンは驚きながらタカセを迎えた。


「えっ、タカセ今日は早いのね!」


タカセは自分がいつものように微笑めているか不安になりながらシノンに対応する。

シノンの質問に答えずにそのまま服を着替えに寝室に移動する。

シノンも後ろからパタパタとスリッパの音を鳴らしながらついてくる。


 いつものように着替えるとシノンが手伝ってくれる。

私服に着替えるとタカセはリビングに向かった。


ソファーに座り一息つくとシノンはコーヒーを入れてくれた。

タカセは一口飲むとどのように会話に切り出そうか悩んでいた。

すると、シノンが


「会社で何かあったの?」と仕事の話を振ってきた。


タカセは分かっているが確認するのが怖かった。


「ああ、実はシノンに聞きたいことがあってね」


タカセは丁寧に質問した。


「今日は、伏見さんと話す機会があったんだよ」


タカセは言葉を選びながら


「シノンは…その、伏見さんと知り合いなのかな?」


シノンはタカセの会話の意図に気づくと


「そうなの!レイコおばさまとは昔ダクトで少し一緒に働いていたのよ!」


タカセは驚くと

「そうだったのかい?」と言った。


シノンは

「うん、タカセには一度会社で会ってるよね?その時は既にレイコおばさんと一緒だったのよ。すっごくお仕事できるよね。私、ずっとそばにいたからとても尊敬しているのよ」


「今も、交流とかしているの?」


「そうね、時々一緒にご飯を食べたりするわ」


シノンは思い出したように

「タカセが社長になるまえに少し悩んでいたでしょ?」


タカセはその言葉に眩暈がした。

シノンの言葉の続きを聞くのが怖かった。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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