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道標  作者: 鈴木澪人
過去編

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20/40

株式会社アトラス

  株式会社アトラス 社長 桜井サナ


  就活中?  

   海瀬シュンヤ 九条ツクモ 池田ゴウキ

  四人は軽くお茶をした後、桜井の事務所に向かった。

会議室に通されてしばらく三人で待っていると、お待たせしましたと言いながら桜井が入ってきた。


三人は、一斉に立って桜井が着席を促すまで待った。そして、話し始める。


「今日は、お時間を作っていただきありがとうございます。先ほども自己紹介をしましたが、私は株式会社アトラスの代表をさせていただいております桜井サナです」


三人にそれぞれ名刺を渡した。


「皆さんは、ダクト社を退職されていますよね?」桜井は直球で質問をした。


シュンヤは少し動揺しながら

「はい、そうですね。」と答えた。


桜井は三人をゆっくり見た後

「もしよかったらこちらで少し働きませんか?」と勧誘を始めた。


シュンヤは桜井にいくつか質問した。

「申し訳ないですが、社名は耳にしたことがあるのですが、主にどのような業務内容をしてるのですか?僕たちは何をすればいいのですか?」


桜井は、少し考えながら

「基本的には、ダクトで行っていた作業と同じで大丈夫ですよ。まぁ~うちは、かなり小さい会社なのでダクトと直接競合などはないですから」大丈夫ですよ。と桜井は言った。


続けて質問する。

「雇用状態はどうなりますか?」


「そうですね、突然正社員というのもわが社も厳しいので年単位の契約でも大丈夫ですか?」


「はい、みんなはどう?」どうやらシュンヤが後の二人を取りまとめてくれるようだ

「僕もその条件で大丈夫ですよ。ただし、今持っている作業を終えてから参加しますね」

「僕も、皆と同じで大丈夫です」

ツクモとゴウキも了承した。


シュンヤはまだまだこの業界にいたかったのでありがたい話だった。特に急いで次の仕事を探している訳ではないが、手元が寂しくなるのは嫌だった。

ツクモは友人の会社で少しお手伝い程度の作業を持っていた。後の二人が入るのであれば楽しそうだし一緒に働いてもいいかなぐらいの熱量だった。

ゴウキは、職種を変えてもいいかなと思い始めていたので、どちらでも良かった。ただ、二人とは気があうので二人が前向きな考えだったら自分も参加したいなっと思った。


そうして、三人でアトラスと契約することにした。

とりあえず、年単位の契約社員になり、お互い納得出来たら正社員の契約について再度話し合うということになった。


 すんなり、うなずいてくれた三人に桜井は少し安心した。

ダクトの直近を知る三人をどうしても引き入れたかったからだ。

かと言って、彼らの知っていることを全て聞くことはできないことも分かっている。

退社してからもあるレベルの情報開示は入社時に制約されているからだ。

酒宴でうっかり話してしまうとどうなるか分からない。あのダクト社だからな…。

どこに流されるやら。

桜井は自分の計画が少し進んだ事を内心喜んでいた。


 シュンヤは桜井に質問した。

「どうして、僕たちを誘ったのですか?そこまで仕事できませんよ。急に会社クビになりましたし…。」

桜井が自分達のレベルを高く見積もっていると後々面倒くさいので今のうちに訂正してみた。


桜井は笑いながら

「大丈夫ですよ。あなた達の解雇理由は能力不足からくるものではないですからね。ダクトの悪習慣みたいなものですよ」

と言い切った。


 三人は桜井の言っている内容が理解できないので不思議そうに彼女を見た。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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