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2_41 悪役令嬢達の方針相談

「ガハッ!!」

エプラスの研究所にて。

エプラスの教皇、ムゲラルは突然血を吐いて倒れる。

「ムゲラル様!?」

所長のエマは回復ポーションを渡す。

それを血の泡を吹きながらなんとか飲み干すムゲラル。

「フェンガルの役立たずが‥‥、何が新型だ‥‥、モロに食らったではないか‥‥。」

ぜぃぜぃと荒い息をついて自らに癒しをかける。

「はぁ‥‥はぁ‥‥、クソッ、視野の右半分が無くなっている。焼き切れたか‥‥。この調子だと臓器の幾つかもやられてるな‥‥。」

ムゲラルはなんとか椅子に座ってぎゅっと目を閉じる。

「癒しは効かないのですか!?」

「向こう側、で吹き飛んだからな。はぁ‥‥はぁ‥‥。肺もやられたか‥‥。無いものは癒せぬ。しかしなんだあの無茶苦茶な魔法は。どれだけ生き残ってる?」

「‥‥クラーケンが数匹程度ですが、逃げ去って連絡がもうつきません。」

「空間ごとねじ切ったか‥‥。それで隷属の呪いごと切り取ったわけか‥‥。やってくれる‥‥。」

「空間歴な連続性を絶つと魔力のつながりもリセットされるとは‥‥、面白いですね!」

エマはギラギラした目でぶつぶつ何かを考えている。

「これを応用すればジャミングにも、いや、バリアの根源との連続性を絶つのに応用が‥‥。」

「研究熱心なのは良いが重病人の前でやることではなかろう。」

「鉄は熱いうちに打てと申します! 今から応用技術の研究をしてまいります!」

エマは走り去っていった。

「はぁ‥‥、さて、あと3つか。持つか‥‥?」


一方此方はアステアラカ港町

「どうしたの? ヴィルさん。なんかしょんぼりしてない?」

「‥‥ハルカ様と食べたムール貝のお店が燃え落ちてました。美味しかったのですが‥‥。」

「あぁ‥‥、でもまああそこの店主は無茶苦茶頑丈そうだから多分どこかで元気にしてると思うよ。」

「そうだとよろしいのですが。はて、あちらで炊き出ししているのは‥‥。」

遠くの方でつまみ食いをしようとしている兵士を殴り飛ばしている巨人は、丁度話に出てたムール貝店店主で御座いますね。

「ああ、元ギルマスですな。引退して街で飲食やってるとは聞いていましたが‥‥、なるほど、ヴィルヘルミーナ殿のごひいき先でしたか。」

同行している団長は元ギルマスの方に遠くから手を上げてあいさつされております。

元ギルマスというか、元店長も軽く手を上げて挨拶を交わしていらっしゃるので、親しい仲のようでございます。

元気そうで何よりでございます。

「ええ、いち早い復興をお祈り申し上げます。」

「暫くは再度襲来しないとも限りませんので、封鎖にはなるとは思いますが、何時かは‥‥。」

団長は遠くを見て、そうつぶやかれております。

独り言というよりは、誰かに語り掛けているような口調でございます。

「さて、そろそろ指令室が見えてまいりました、お、副団長。」

「団長! ご無事でしたか!」

頑丈そうな石で作られた家から飛び出して来られたのはまだお若い騎士の方でした。

この方が副団長でしょうか。 真っ青な顔されております。

「 こちらの方々の助けによってなんとか乗り切れた。 アステアラカ王子代理のミタリナ殿と、ヴィルヘルミーナ殿ご一行だ。」

「はっ! 私は副団長を拝命いたしましたフィナノキ・ラインでです! 皆様此方へ!」

「ご丁寧に。ヴィルヘルミーナ・ローゼンアイアンメイデンでございます。」

「あとレンツです。」

レンツ様もぺこりと頭を下げられます。

「それではこちらに来た理由の説明と、今後の目的、 あとそちら側の情報などのすり合わせをいたしましょう。」

「承知いたしました。」


「なるほど。 陛下がおられないというのは 噂には聞いておりましたが、そのようなことになっていたのですね。」

テルジオンは難しい顔をする。

「現段階では最高機密扱いではございます。ただ暫定的に、ではありますが 騎士団長になられたので 開示可能と判断しております。」

ミタリナ様はそう仰います。

「そして私たちはアステアラカからとある国に向かう必要がございます。現状国内での状況や魔女の発生状況などいかがでしょうか?」

「港や交易拠点に集中して魔物がでてきているという話は今のところは 聞かないが、高位貴族はいくらか襲われているようです。今回のようなスタンピードというよりは局所的に強い魔物が現れているようです。」

「以前(2_31)シーリカ様にそのような話を伺った記憶がございますね。」

「じゃあ今回みたいに 港を 襲われたのは初めて?」

レンツ様の質問に静かに頷くテルジオン様

「そうだな。 ただ他国ではいくつか既に襲われていると聞いている。 ただ被害があまり はっきりしないのか程度がひどいのか、あまりこちらには情報が来てはいないが‥‥。」

「そういったことで恐らく根本的な解決をするのであればエプラスに参りたいのではあるのですけども。」

「現状鎖国していますので入ることは不可能かと思います。無理に入るとおそらく戦争になるかと‥‥。」

テルジオン様は難しい顔をされております。

「大国同士は現状あまりいい関係ではございません。」

「なるほど‥‥。」

「どうする? ヴィルさん。」

「そうですわね。ではレム様のほうに参りましょう。」

「え?」

「あちらでしたら最悪何かあっても表には出せませんでしょう。」

「いやまあそうだけど‥‥。あ、でもシーリカさんがパスポート申請してるって言ってたね。」

「さようですね。それも含めて一度首都のほうに参りましょう。ミタリナ様もそれでよろしいですか?」

「は! はい! 出立地もそこまで離れておりませんし、恐らく首都の屋敷にはそれら書類が旨い事いけば存在していると思います!」

「では当面の目標は変わらず、首都経由でレム様に相談、難しそうであればその上をどうにかする、でよろしいでしょうか?」

「まあそうなるよねー。」


団長の名前と設定が変わってます

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