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2_26 悪役令嬢とエプラス側の企み

あれから数日経過して、なんとか無事に村‥‥といいますか、お屋敷のある町が見えてまいりました。

「あー、疲れたー、やっと家が見えてきた。今日はもうのんびりすご‥‥。」

ハノイ様は伸びをして、あくびをされた瞬間、ボーンという音ともに煙が立ち上りました。

「うちの屋敷が!?」

「敵でございますか?」

「うーん‥‥。」

ひょいっと馬車の上に上ったハルカ様は、ぐぐっと目に力を込められております。

「いや、うーん、分からないね。もう静かになってるみたい。」

「いずれにしても急ごう。」

エシオン様は馬を急がせます。


「あ、お帰りなさい。」

パンパンと手を払っているのはテレジア様。

その前には何人かが地面に頭だけめり込んでいらっしゃいます。

「此方の‥‥、特殊なお祈りをされている方々は?」

「ああ、不審者だったのでとりあえず静かにしてもらってるの。」

にこっと笑われるテレジア様と、それらを引っこ抜きながら縛って転がすシーリカ様の部下の方々。

「あー、こいつ等エプラスの暗部だね。おーい。」

ペシペシと顔を叩くハルカ様。

「うぐ‥‥、貴様‥‥!?」

「はいはい、自爆の呪いはもう封印してるからねー。」

「な!?」

「何人かに分けて地下牢にいれときましょ。態度の悪い半分を殺して、もう半分をまた分けて、それを続けて行けばきっと色々さえずってくれるよ。」

にこりと笑うハルカ様。

「うちに地下牢なんぞないが?」

「ええ!? いつも拷問どこでやってるんですか?」

「拷問もせんが?」

「うーん、とりあえず組み分けだけつくっとくか。じゃあAグループは親指全部へし折っとくね。」

ポキパキと手際よく指をへし折るハルカ様。

「仕事ができる子ねぇ。」

うんうんと頷くテレジア様と、ドン引きされているハノイ様やシーリカ様の部下たちという図でございます。


「なるほどねえ、そんな危険物だったのね。」

テレジア様はのんびり紅茶を飲みながらそうつぶやかれます。

「うむまあ、そうなのだが、その、そんなに余裕を持っていて大丈夫なのか?」

エシオン様は心配そうでございます。

遠くから聞こえてくる風の音だか悲鳴だかよくわからない音のせいかも致しません。

「ああ、エプラスの? まあ、来てしまったものは仕様がないですから。でもまあ、このままというのも困るわねぇ。」

ずっと暗殺者がやってくるのも面倒ねぇとのことでございます。

「とりあえずアステアラカ経由で苦言を呈してもらおうかしら。どちらにしろ其方の研究所に例の水晶は送っちゃったし。」

「承知いたしました。」

シーリカ様の部下は早速動き出されております。


その頃エプラス、地下聖堂にて。


『また失敗したようだな。』

淡く揺れる水面に一人の人物の顔が映っていた。

「‥‥大変申し訳ございません。」

綺羅びやかな衣服をまとう老人は平身低頭で謝罪をしている。

『私でもわからないことがあるんだ。聞いてくれるかな? ゴミ未満の存在による謝罪の価値だよ。』

「‥‥。」

小さくカタカタ震えるのは屈辱か恐怖か。

『私が聞きたいのは、何時出来るかだけだ。』

「恐らく数か月以内には構築出来るかと。」

『まあ良かろう。』

「一つお伺いしたいのですが。」

『なんだ?』

「ベルクートアブルなる国は実在するのでしょうか? 例の聖女モドキの母国と言われているとのこと。」

『‥‥フハハ。そのうち分かる、やもしれんな?』

クックックと笑う男。

『ゲーキには知られないように注意を怠るなよ? 長生きしたいのならな。』

そういうと水面はふっと、元の暗闇に戻る。

「小狸め‥‥。」

フフフと老人は笑う。

「さて、あと数か月か‥‥。」


ところ戻って平和なナーラック

「あ、ハルカ様、どうでございましたか?」

皆さまあの後は泥のように眠りました。

そして翌日の朝食を食べている最中、上機嫌のハルカ様が現れられました。

「知ってること全部多分聞き出せたと思うけど、そこまであんまり情報無さそうだったねー。エプラスの暗部で、教皇直属だって。水晶の採取と関わったものの暗殺を命じられてたみたい。取りあえず水晶の存在と危険性を皆に大々的に発表しちゃえばもうこっちに関わってこないんじゃないかなー。研究者が無茶苦茶来るだろうけれど、まあ、そこはアステアラカの研究所に全部もってもらえばいいんじゃない? ハノイ様も別にアレに資産価値は見出してないでしょ?」

「ないこともない気がするが手に余り過ぎるとは思っている。」

むうとへの字口になられております。

「選択肢があるようで無いのよねぇ。」

「選択肢をぶち壊せそうな人に心当たりはありますけども。」

ハルカ様がそう仰います。

まあ、私のことでしょう。

「それをやりだしたらもう小領主では居られないからな。まあ、最後の最後は頼っちまうかもしれないが、それまではあがくさ。」

ハノイ様はにやりと笑われます。

「警備はお任せくださいませ。Aランク程度位でしたら我々でも対処可能です。」

シーリカ様の部下の方々も笑顔で請け負ってくださっております。


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