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5 悪役令嬢 ばあやになる

「わああああ!!! おひめさま!! おひめさまがいるよ!!! すっごいおひめさま!!!」

帰宅した瞬間娘のリアはテンション天元突破だ。街で一時間並ぶケーキ買ってきたときよりテンション高くないか?

「あなた‥‥‥これは‥‥‥。」

凄まじい殺気を感じで横を見ると、妻のテレジアが人を3人くらい殺せそうな感じでこちらを見ている。

先触れは出したが実際見るとそうもいってられないのだろう。明日の朝日拝めるかなぁ‥‥


恐怖で震える俺の後ろからすっと出てきて、教科書でしか見たことないような美しい礼をする。

「テレジア様、お初にお目にかかります。ヴィル・ロゼリアと申します。フェルドゥーアより遊学のさなか魔物に襲われみな散り散りに。ご存知の通り我がフェルドゥーア皇国とこちらのセントロメア王国は少し難しい関係にございます。そのため私個人でお手をわずらわせることを悩んでおりましたところ、ハノイ様に、我が家には天使のような娘様と聖母のような奥様がおられ、力になってくれるだろうとおっしゃっていただきました。何も持たぬ我が身では御座いますが、内々ながらフェルドゥーアでは公爵様の教育もさせていただいておりました。厚かましいお願いではございますが娘様の華々しいデビュタントの一助となればと思いこちらにお伺いさせていただきました。」


スラスラと詐欺師がなにか言っている。名前もさっき適当に決めたばっかりだ。

正直半分も理解できないが、テレジアの魔物溜まりのハイオーガみたいな顔が初恋の少女みたいな顔になっている。というか俺にも見せたことのない顔を向けるな。


「一生いてもらいましょう!」

「正気にもどろうか。」


そんなこんなでヴィルは我が家の教育係兼メイドとして働くこととなった。

ちなみに脱走防止のための隷属錠はチョーカー型のため普通見てもわからないようになっている。無断で遠くにいったりすると締まる。

ニヤニヤしながらそれを触ってるヴィルを胡乱な目で見ている俺は、不遇な環境に同情していると勘違いされて使用人からの評価が上がっていたらしいのだか全く嬉しくはない。

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