救出作戦02/リール視点
「ストップ!!」
魔法の発動と共に階段付近にいる兵士の動きがピタリと止まる。
右手で合図を送り、後ろで待機していたセリン、プレミア、スパルナを呼んだ。
ここまでカサティーユ城外から城内まで騒ぎになることなく侵入が出来ていた。スパルナの話では、ラサヤナは4階か5階の部屋に捕らえられている可能性高いという。一人で助けに向かった時に見つけたそうだ。
ラサヤナの場所を突き止めたスパルナは、キングガルーダの形態で空からの奪還を試みた。しかし、村を襲った男に見つかり返り討ちにあってしまった。なんとかその場から逃げることは出来たが、城の近くの林で力尽き、俺に助けられたということだった。
「なんだお前らは!!」
一人の兵士の見つかったが気にすることはない。
「ストップ!!!!」
すぐに兵士の時間を止めてしまえばいい。5~6時間止めることが出来るだろうか? 覚えたばかりと思えないほど熟練された状態で発動が出来ている。魔力の消費も小さく、これなら100回使用しても戦う魔力に影響はない。
2階、3階と城をかけあがった。途中、カサティーユ伯を見かけた。何やら兵士達と話をしており、内容は分からなかったが「キングガルーダ」という単語だけは聞き取ることが出来た。
「きっと僕のことを探してしるのかもね……」
スパルナはそう呟いた。
「その可能性は高いですわね」
「死体が見つからなくて焦ってるのかもな」
「そうかもしれませんね。またラサヤナちゃんを助けに来ると思っているのかもしれません」
「だとしたら警戒を強める動きかもしれませんわね。ラサヤナちゃんが別の場所に移動される前に連れ出しましょう」
「ラーちゃん……絶対助けるからね……」
スパルナの力強い言葉が心に響いた。
*****
4階に到着した。客間やら誰かの部屋やら片っ端から部屋を調べていく。とりあえず目が合ってしまったカサティーユ伯の親族と思われる方々には止まってもらった。
「5階かもしれませんね」
プレミアがガッカリしながら言った。
「5階は王の間を通らないと行けませんわ」
城の内部を知る人物がいるというのは本当に心強い。
王の間に待機していた兵士達にも止まってもらい階段を昇る。
通路が今までと違う。派手な装飾と絵画。引き詰められた絨毯も、明らかに高級品だった。普通の人間では入ることすらも許されない雰囲気を漂わせていた。
この階にいるということ、かなりの実力を持った人物が動いていること、そして何より魔王と共にこの世界で暴れまわったキングガルーダであること。ラサヤナが重要人物であることに間違いない。
簡単に助けることは出来なさそうだ。俺は改めて気を引き締めた。
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