五芒星能力判別~プレミア、リール~/リール視点
「んんんんっ……」
プレミアの妙に低い声とともに、布の上に五芒星が描かれてく。プレミア自身は補助や空間系が得意と言っていた。
能力については昨日聞いているので、確認の意味が強い。さてどうでるか。
描かれた五芒星は2、3回転すると、セリンの時とは違い、頂点が逆さを向いた。逆五芒星。属性は闇だ。補助や空間系を得意とする魔術師は光でも闇でも存在する。それゆえに補助系は属性こそが重要になる。
「あああああっ!!! あっ!!! ああああああっ!!!」
セリンと違ってかなり声が大きい。そんなに力まなくてもと思うが、やはり能力値を測るというは気合が入るのだろう。魔力的にはSの下位。年齢を考えればかなり有望だ。
逆向きなっているとはいえ、頂点は闇と考える。右辺上部の『空』左辺下部の『重』が反応を示していた。魔物探知や結界はこの属性を利用しているのか。
それ以上に右辺下部の『時』だ。一番強い反応を示している。プレセアは時の魔術師と考えるのが正しいのかもしれない。
「疲れました。リール様!」
「能力を見せてくれてありがとう。まさか時の魔術師だったとは」
「そうです。たとえば味方の肉体の強化させたり、敵の肉体の低下をさせたりです。筋肉の成長時間を操作するんですよ」
色々な使い方があるんだな。何年も魔術師から離れていたし、まだまだ知らないことも多そうだ。
「俺が戦士系ならもっとプレミアの能力を活かせるのに。少しもったいない」
「そんなことはないですわ。あの子の能力の使い方は凄く面白くって、きっと驚きますわよ」
「能力の使い方か」
魔法はあくまで材料に過ぎない。戦いにおいてどう調理するかがその人間の能力だ。
「それではリール、わたくし達にあなたの能力を見せてくださいな」
セリンが手を大きく広げ、笑顔で言った。
ずっと意識しないようにしてたとはいえ、そうやって胸元を強調されると目のやり場に困ってしまう。黒の下着姿からはどうやっても逃れなれない。とりあえず空に目線を逃しながら「分かった」と答えた。
魔力を集め、布全体に送り込む。懐かしい感覚だ。どんな結果がでるのか、自分でも楽しみだ。
五芒星が描かれ、回転し止まる。属性はもちろん光だ。そして火がメインで若干の風。超が付くほどの攻撃型の魔術師。それが俺だ。
「凄いですわ!!!!!!」
セリンが歓声をあげた。プレミアも驚いている。
「4S相当魔力………これがリールの力なのですね。アクトスから聞いていたけど、これほどとは……」
「リール様は本当に凄い人なのですね……。でもママ、リフレクトは火属性の魔法なの?」
あまり深く考えたことがなかった。プレミアの疑問はもっともだ。
物体の反射が火属性かと言われるとしっくりこない。風なら似たような効果の魔法があるが、反射でなく風の力で押し返している感じだ。
「五芒星の描き方ですわ。わたくし達と描き方が違うの。いわゆる『左描画五芒星』。リールの本当に凄いのはこれですわ。レア中のレア。光の火と風。そしてその裏側、闇の空と時。光と闇、二つが混じり合っている。『火空』『風時』属性。これがリールがリフレクトを使える理由ですわ」
「はえー! 凄いですね! リール様!」
プレミアは大興奮している。酸欠で倒れてしまいそうなほど鼻息が荒い。
正直、俺が一番驚いているかもしれない。
「初めて知ったな……。10歳の時に測った時は言われなかった」
「最近の研究で判明したからですわ。魔術師でも能力測定を専門にやっている人間でもないと知らないと思います。ほとんどいませんから。この力があれば―――。きっとアクトスを殺すことができます」
今のアクトス強さは分からない。ただ、昔を基準にするならば、十分勝つことができる能力なのはたしかだ。
俺と二人と固く握手をした。目的はアクトス討伐、そしてメテオの阻止だ。
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