エピソード8
その日の夜、「呼び出し」を使い、僕は白亜と会うことができた。
「っ!?」
白亜は僕の姿を見るなり驚き、焦っている様子で走ってこちらに向かってきた。
「やっと意識が戻った!安心したよ~」
白亜は僕がいることを確認し、安心したようだ。
「うん。心配してくれたんだね。ありがとう」
僕は白亜に礼を言った。そのまま僕は話を切り出した。
「ところで、僕が主人格に戻らなかったことなんだけど」
すると白亜は珍しく真剣な表情になった。
「ああ。ごめんね本当に。まさかこうなってしまうとは」
「うん。別に気にしてないよ。―――それより何でこうなったか、原因を知らない?」
とりあえず僕は無難な質問をしてみた。
「それが……なんの心当たりもないんだ。僕は前と同じようなことをしたはずなんだけど……」
白亜はお手上げな様子でそう言った。僕はまた質問する。
「その、人格を表に送る方法は?」
「方法と言っても、ほとんど間感覚なんだ。念じると勝手に移動するって感じかな」
「感覚、か」
僕がさっきのを参考に考察を立てていると、
「ま、そんなところで僕は今回戻れないことに関して全然分からないんだ。申し訳ない」
「え?ああ。全然。情報提供ありがとう」
結局、これをお元に考えたが、納得のいく答えが見つからず後日に持ち越した。