圧勝
聖騎士たちの一団は、魔獣や魔物に特化した戦士である。
魔獣や魔物は、アルマゲスト島の地上、人間の生活地域周辺では、ほとんど見かけない。
狩り尽くせるほどの勢力と実力を持っているのだが…。
しかし地下12階層をクリアしてきた俺にとって、その騎士団さえもアリンコと同等の強さしかないのだ。
カオスモードすら不要だ。
反射ダメージのみで次々と倒されていく聖騎士たちの一団。
しかも一撃で、2桁程度のダメージしか受けていない。
俺は倒れた騎士の顔を鷲掴みにする。
吸血のため首筋に顔を近づけるが臭いのだ。
「餌にもならんとは…」騎士の剣で首を刎ねる。
50人近くいた騎士団も、残り7名ほどになる。
いや、命を奪ったのは、先程の1名のみで、他は地べたに這いつくばっているだけだ。
ここまでレベル差があると、PKであっても申し訳ない気分になる。
折角の生贄だ、ブラッドポイントの利用方法について実験でもするか。
ブラッドポイントは、血を使った創作系スキルという解釈が正しいだろうか?
”初級、簡単なブラッド工作”というのが頭に浮かぶ。
手首を切り血を滴らせながら、そのカタログ?にあった1つを選び、「顕現せよ、ブラッドタイガー」と呼んでみる。
体内の血液と貯めてあったブラッドポイントが、混じり合うように吸い取られる感覚だ。
血の塊でできた魔獣が召喚された。
地べたに這いつくばっている聖騎士たちへのとどめを命令すると、元気よく尻尾をフリながら虐殺を開始する。
残りの聖騎士たちは、絶望のためか剣を地面に落とし、仲間たちの最後を呆然と見守っていた。
俺は、最後の7名の中に女がいることを発見する。
近づき匂いを嗅ぐ、うん、悪くないな。
必死に抵抗するが構わず、カプリと噛み付き吸血する。
シュワシュワっと炭酸飲料みたいな刺激が口の中に起きた。
聖属性が微妙な抵抗をしているのか?
面白い、残りの聖騎士たちは生かしておこう。
足の腱を切り歩けなくすると、どうせ近くにいるであろう影を呼び出す。
「こいつらを地下室へ運べ」
退魔結界を破壊するべく、仕組みと位置をカオスモードを発動させて、聖騎士から情報を抜き取る。
なるほど五芒星のように街の中でも高い建物5箇所を起点として発動する結界か。
建物の所有者などの調査を兼ねて、影達に破壊させるとしよう。




