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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第二部 人間失格どころか辞めてしまった編
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衰退する都市

銀行強盗の結果、多くの貴族たちに各種様々なダメージを与えていた。


1つ目は、預金額により差はあるが、純粋に資金を失ったこと。


2つ目は、銀行強盗に端を発し、貴族たちの運用資金の低下、一般市民への仕事の依頼の激減、金銭の流通が滞り、最終的には街全体の価値などが目減りした状態にある。


労働者の不当解雇により多くの浮浪者が生まれ治安の悪化を招くのであった。


そもそも第二都市フルベルには、魔王が暗躍しているとの噂が流れると、逃げられる権力者達は第一都市ギルファジャや王都エッセリアンへ転居し、逃げられない貴族たちは資金だけでも街の外へ持ち出したのであった。


これらは負のスパイラルとして、加速度的に第二都市フルベルを衰退させていった。


そのすべての原因は、この馬鹿PKにあるのだが…。


「はぁ、今日も学園か…。授業はつまらないし、放課後の図書館での資料調査も本の数が膨大すぎていつ終わるかわからねー」


執事であるバルと目が合う。打ち合わせの要望かな?


***** ***** ***** ***** ***** 


ここは銀行強盗で得た資金を利用して借りた地下室だ。


俺も段々とグルメになってきて、美味い血を欲するようになってきたのだ。


やはり生娘が美味い。それもロリっ子ではなく、14才から17才ぐらいまで。


「今日は3人か」


今更、バルの前だからといって、遠慮もいらないだろう。


濃厚な性と生の香り、何処までも濃くインパクトのある味、サラサラとした混じりけのない喉越し、どれをとっても素晴らしい。


俺の食事が終わるのを待っていたバルは、3人が砂になるのを確認すると報告を始めた。


「第二都市フルベルに、いくつかの客が来る予定です。王都エッセリアンから”夜紅血の王討伐”と称した聖騎士たちの一団。もう一つは、敵国から複数の密偵が放たれています」


「そうか、ここも騒がしくなるな」


「はい。また暗殺ギルドも稼働を開始して、数件の依頼がありました」


「バルで回せる内容なら任せたいのだが?」


「はい。問題ありません」


「それと、気になるのが、暗殺者の育成についてだ。どのように育成している?」


「はい。王都エッセリアンの国立学園の教師を買収と脅迫し、育成に参加させています」


「ほぉ。やるなバル」


地下迷宮の研究者がいないか調査したいところだが、今はバルに余裕が出るまで待とう。


今日のところは、これ以上話もなさそうだし、帰るとするか…。


「おっと、そうだ。時間があれば、3カ国間の戦争について教えてほしいのだが」


「畏まりました」


「優先度は一番低くて構わない。戦力とか、戦術とか、チェックすべき人物とかなどの情報が欲しい」


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