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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第二部 人間失格どころか辞めてしまった編
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村でほっこり

目的は唯一つ。地下14階層へ続く場所の発見だ。


そのために貴族、学園、暗殺ギルド、冒険者ギルドなどから情報を得る手段を構築している。


貴族は富と権力を愛している。その欲望を利用しながら、例えば、より高価な調度品や魔道具を手に入れたならば、その入手経路上に迷宮の手がかりを探す。


学園ならば、アルマゲスト島の歴史や、禁忌の魔術書から。


暗殺ギルドならば、裏社会のゴミ共がねぐらにしている古代ダンジョンを。


冒険者ギルドで言えば、前人未到の迷宮の情報提供を。


あとは商人ギルドと王族からの情報も欲しいな。


現在、何ひとつも手がかりがないのだ。


だが、今はラーズル村に帰ってきている。


まずこの村での仕事を片付けよう。


「おい、村長、お前だろう? 魔王の噂を流しているのは?」


「そ、そのような…」


「あまり舐めるなよ? 俺に、嘘は通じない」


「わ、私を、こ、殺すのか?」


「夜紅血の王向かって、タメ口とは…。まぁいい。それと孕ました女共に手を出すなよ?」


「な、なんのことだか……あぐっ」


短剣で村長の右手を切り落とす。


「正直、面倒なんだよ、おい、影出てこい」


「はっ」何処からとも無く影が現れる。


「この村長を監視しろ、会話も、手紙も、すべて検閲しろ」


「はっ」


「次はないぞ」とヒールで切断した右手の出血を止めるが、切断したままとした。


またローズンの家に勝手に上がり込み寛いでいると、ダースラが訪ねてきた。


「うわっ、何か臭いよ…」


「地下下水道を歩いたからな」


「ちょっと服洗うから脱いでよ、あと湯浴みの準備するから、呼んだら来てね」


せっせと働くダースラを見ながら思いにふける。


今の俺は14才ぐらいかな、ダースラは10才か。


どちらかと言えば、ゆいはお姉さんタイプだった。


やばい、ダースラとゆいを比べているのか…。


ダースラが不死ならば、連れて行ってもいいだろう。


不死化? そんなことできるのだろうか?


ちょっと調べてみても良いかもな。


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