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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第二部 人間失格どころか辞めてしまった編
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地下10階層のヴァルキリー

コジはバーサーカーとしての職を開花させ、常に先頭を駆けていた。


「コジ、無茶は駄目よ、見たことない敵の場合は、一旦下がって」


さくらは、コジへアドバイスすると共に、他のメンバーの位置を確認する。


プラリア、クラリスを守るようにシーズが、最後尾をファイヤードラゴンが固めていた。


この10階層を進み行ける力は、ゆいが与えてくれたものだ。


さくらには、ゆいの行った悍ましくも優しい所業を理解していた。


このメンバー全てに女神のギフトの力を与えるなんて不可能だ。


それが変身ロッドであろうと、女神であろうと。


ならば、何処から力を得たのか? 


答えは命、地下3階層を中心とした脆弱な住民を犠牲にして得た力なのだ。


「爆炎魔人、爆風魔神」


その声に逸早く対応したのは、シーズであった「シンズキかっ!?」


シーズは、襲いかかる爆炎魔人を一刀両断に切り捨てると、 爆風魔神の風の刃を盾で防ぐ。


「ゆいっ!!」


雷轟の槍により雷化すると、一瞬にしてゆいとの間合いを詰める。


手刀によりゆいの心臓を貫くと、背後に現れた男爵を蹴り潰す。


「遠藤っ!!」


さくらの怒りは、エンドファミリーを全滅させるまで、収まらないだろう。


「強いな」幼馴染はリザルトソードをひと振りする。


通常ならば、さくらの首は飛んでいたのだが、今のさくらは雷化された精霊のような存在のため、物理攻撃は通用しない。


「ライブラ」と遠藤は戦いへの参加を促す。


今の白銀の鎧を身に纏った騎士風ライブラの能力は、HPが多いだけではない、自動で強化バフがかかり続けるのだ。


大地属性も付加された弓矢なら、さくらの雷化の体にさえ、攻撃を通すことも可能だろう。


クラリスは戦況を把握する。


シーズ一人では、シンズキを抑えきれないだろう。


「プラリア、シーズの援護に回ってっ!!」


さくらとライブラは互角だ。


幼馴染と言うやつは……コジを打ち倒していた。


不味いな、劣勢だ。


唐突に、ファイヤードラゴンがファイヤーブレスで、遠藤を狙う。


だが男爵が盾となり、遠藤を守る。


そのとき全身金色の鎧を着た美女が戦場に舞い降りる。


「私は、戦死者を選ぶもの……お前らの命を貰おう」

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