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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第一部 人間失格してますか?編
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地下2階層を行く

地下2階層は森林のステージだ。


”ゴールデンタイム”と名乗るギルドには、地形をマッピングできるレアな職業のマッパーがいる。


マッパーによると、地下2階層はシームレスな作りになっているらしい。


端まで行けば反対側へ転移するのか。幻惑で操作されているのか。小型の球体であるのか。


兎に角、原理はわからないが、歩いて8日程度で、一周することが可能なのだと。


また空があるため、ここが本当に地下迷宮なのかという疑問もある。


これも幻の類いなのかもしれないが。


前を歩く、護衛の剣士と盗賊の無防備な後ろ姿を見ていると、PKしたくなる。


いかん、いかん。昨日は4人もPKしたばかりじゃないか。


貴重な資源を無駄遣いしてはいけないのだ。


別のことを考えよう。”栄光の絆団”の構成。


◆物理職(騎士:1名、戦士:3名、剣士:2名、盗賊:1名、狩人:3名)

◆魔法職(魔法使い:1名、精霊使い:1名、ヒーラ:2名、錬金術士:2名)

◆生産職(料理人:1名、鍛冶屋:1名、建築家:1名、木工師:2名、農家:1名)

◆採取職(採掘師:1名、木こり:1名、釣り師:1名)

◆その他(無能職:1名)


意外とバラけているし、なんかバランスもいい。


だが無能職者は、俺だけなんだが。


職は、地下迷宮内の瘴気に反応して、魔法やスキルに目覚めるのだが、時間なのか、場所なのか、遺伝なのか、条件がわからないのだ。


それ故、俺の様にいつまで経っても職につけない無能職者は、自責の念に絶えられず、自殺して食料となったり、ギルドを出て行く者が後を絶えない。


善人ゆえの狂った理論だ。


俺は、一切気にしないけどな。


下らないことを考えていると、木の密度が少ない場所に出る。


さらに進むと、石の階段が埋め込まれた小さな丘にたどり着く。


”栄光の絆団”の基地は、地下1階層に続く階段があるこの場所と、湧き水が出る岩、木の実などが多く取れる場所の3ヶ所を顧慮して建てられている。


「魔物も魔獣にも遭遇しなかったということは、他のギルドが先に来ているよな」


「だな。”聖なる乙女”とか苦手なんだよな」


他のギルドとは、運営の考え方が異なるため、あまり遭遇したくないのが本音である。


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