交渉 その3
エンドファミリー城3階に連行される。
サーカス団団長が出迎え「良いですか? 腐れPK、ここはトラップだらけです。下手に動いて、お仲間を傷付けないようにお願いしますね」と視線を奥へ向ける。
視線の先には巨大な石の台座に、丸裸でM字開脚にされ、複数人の男に今にも犯されそうになっているさくらがいた。
体中の血の気が引く。
さくらの隣には、豪炎の槍を持ちさくらを見下ろすゆいがいる。
何がどうなってるんだ?
「おい、諦めろよ。俺はいつもお前にチャンスをやってるんだ。中学校でも…」
「腹と胸を刺された後にチャンスを貰ってもな、あれどっちみち死んでいただろ? 今もそうだ、100%選択肢のないこんな状況で質問してくるなよ。俺が追い詰められたら…どうなるか、知ってるだろう?」
「おい、PK。こっち見ろ」
声のする方をみると、ショートヘアの童顔の可愛い男の子がいた。
「俺が、エンドファミリーの元締め。遠藤だ」
「声変わりもしてないソプラノボーイかよ…」
「あまり俺を舐めるなよ? お前の愛した、ゆい」
遠藤は、ゆいに近づくと、服の中に手を突っ込み胸をもみ始める。
「てめぇ…」
「ははっ。何を勘違いしているんだ? 馬鹿なPKめ」
「遠藤さん、俺に交渉させて…」と幼馴染が言おうとするが、「黙っていろ」とシンズキに床へ押し付けられた。
「ふん。どいつもこいつも。おっと、PKさんよ? この女の正体知りたくないか?」
遠藤は右手を正面にかざす。
すると地面から、もう一人、ゆいが現れた。
「ふふふ。笑っちまうよな、俺の職は人形遣い。俺の作った人形でDT卒業ってか? 俺の作ったラブドールは、どんな感じなんだよ? えっ? 教えてくれよ、素人DTさん?」
「何度も、何度も、交渉してやってるのに、糞PKがっ!」
作りたてのゆいを蹴り飛ばす。
「最後だ、本当に最後だ。俺の仲間に、いや、奴隷になれ。答えはYesかNoかだ」
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
誰も命令も聞きたくない。
誰からも情けも施しなんて受けたくない。
考えろ、どうしたら逃げられる?
どうしたら…。
”あなたは誰よりも強く、そして孤独でなければならないの…”
頭の中に、ゆいの声が聞こえた。 ゆいに心はあるのかっ!?
「Noだ」




