交渉 その2
後数話で第一部が完結する予定です。
孤独のPKの選ぶ道は何でしょうね。
書いている本人にもわかっていません、閃きで書いていますから。
ゾーン氷結は、目に見える範囲を絶対零度の状態に変化させるのだが、発動地点が俺自身となり、距離が近いほど強力になるため、連続でスーパクイックヒールを自身にかけながら特攻する。
「ゾーン氷結来るよっ!! ライブラに近寄ってっ!!」
ほう、研究済みですか?
「ゾーン氷結っ!!」
「冷凍防御」「エナジーバリア」「防御結界」「ファイアウォール」「エレメンタルボディ」
1つのスキルと5つの魔法が激突する中、ライブラから三連撃を食らう。
ちっ、見事、ゾーン氷結を防がれた…。
これは衝撃の出来事だ。
だが、間髪入れずにカースボルテックスを放つ。
攻撃力は、今の俺の残りHPから計算して、HP10,500を削れる。
ライブラと、3人の魔法使いを飲み込んだ。
が、ライブラは、消し飛んでおらず、残ったヒーラから回復魔法を受けている。
HP10,500オーバーって、どんなチートだよ。
まぁいい、残り二人じゃ、ゾーン氷結も防げないだろう。
そして、古の無限の突撃隊が到着する音が背後から聞こえた。
「俺の勝ちだな」とニヤリと笑う。
「そういうのは、買ったときに言うもんだ」とライブラさんは、俺の後方を指差す。
俺が振り返ると、抜剣したシンズキさん以下、40名が俺に狙いを定めているように見えますが?
「俺から説明させてもらおう、ボスから許可を得ている」
幼馴染さんまで登場してしまった。
さて、冷静に敗北ってことで、 緊急避難を発動しますか…。
「待て、逃げるなよ。人質がいる…さくらとゆいだ」
俺は観念した。
「だが、シンズキさん? どういうこと?」
「俺は、最初から、エンドファミリーの幹部だ」
「あれれ? でも…たまにギルド同士で? 戦ってない?」
「あぁ、あれは下っ端が遊んでるだけだ。他のギルドの目を誤魔化すためだ」
「納得したか?」と幼馴染は言う。
「今のお前は、お前自身が認めようとしていないだけで、中学のときの俺と同じ…いじめられる側なんだよ。いい加減気付けよ。みっともない」
「俺は、何度も言うがお前が嫌いだ。だが、いじめられた俺には、屈辱にまみれた醜い気持ちもわかる。なぁ、お前の負けなんだよ」
「エンドファミリーに入れよ。入れば、ゆいとさくらと三人で、楽しく暮らせるんだぞ? 何も恐れることはない安全なギルドでだ。何が不満なんだよ。お前は誰からも忌み嫌われるPKなんだぞ。今、お前の気持ちの中には、幸せを求めてるだろ? お前の行動をみてりゃ誰でもわかるさ」




