無敵のPK、戦場に立つ
自分の右腕が空中を舞っている?
「きゃぁぁぁぁぁっ!!」
強烈な痛みが脳を襲う。
「こんにちは、お嬢ちゃん。酷いね、これ、俺達の仲間だったのに…」
見るとプラリアが所持する最大戦力であるアサシン、魔術師、騎士の三人の首が切断され倒れている。
心臓の鼓動と共に、ピュピュと切断された腕の先から血が出続ける。
敵から、どんな攻撃を受けたのかもわからない。
絶望から涙が溢れる。
「良い顔だねぇ、それ、それだよ、ヒャッハー、最高だぁっ!!」
こんな狂ったおっさんに殺されるのか…。
観念したプラリアは目を閉じ「さよなら、シーズ…」と呟く。
「スーパークイックヒール」
懐かしいその声の響き、あのとき、聞いてはいけないような気がして、知らないふりをしていた。
そして、常にその声が、私を絶望から、何度も救ってくれたの…。
でも、あんな優しい人が、なぜPKなのかは、教えてもらえなかった。
目を開けると、やっぱり、あの人がいた…。
「よっ、元気だった?」
戦場で聞くことのないであろうセリフを聞かせれて、笑ってしまう。
ヒャッハーおじさんは、あの人の連れであろう女性の槍に貫かれていた。
「さくらは西側ね。ゆいはあまりやる気ないからファイヤードラゴンと南側よろしく」
さくらと呼ばれた女の人は、電撃を身にまとうと一瞬にして消え去った。
ゆいと呼ばれた恩の人は、ファイヤードラゴンに乗ると南へ飛び立った。
「クラリスは弱いから、プラリアと一緒に居て」
ドラゴンと隊長を一撃で葬った女が消えると、周囲の兵は、あの人を斬りつけ始める。
しかし斬りつけた側が、次々に倒れていく不思議な光景。
すると、いつの間にかあたりに霧が立ち込める始める…。
私はクラリスと呼ばれた女の人に「北西、一般市民が逃げ出す地点へ行くよ」と言われた。
深い霧の中、後方で物凄い大きな爆発音が、何度も聞こえる。
シーズは、覚悟を決めていたとは言え、緊張感から気が狂いそうだった。
だが、待てど暮せど、なぜか敵が一向に、攻めて来ない。
まさか、作戦がバレて、直接、一般市民が狙われているのか?
そのとき、二人の女性が視界に入り、戦闘態勢を取るのだった。




