包囲網
地下4階層に集結したクリスタルGは、翌日地下3階層へ上がると、血の同盟ホームタウンである湖の街を、東西南北4つに別れ包囲しようとしていた。
クリスタルGは、血の同盟へ最後通告を伝えるべく幹部を送った。
簡単に言えば、奴隷となるか、蹂躙されるかである。
クリスタルGの総戦力は322人、迎え撃つ?血の血盟は287人。
ただし、血の血盟はほとんどが、生産職などである。
同盟であるスターライトは、謎のPKに地下6階層の砦を壊滅されたため余剰人員などいない。
それは同盟であるギルド”血の同盟”の武闘派が、スターライト城に常駐しているだけでも、戦力が不足しているのがわかるだろう。
さらに地下7階層では、クリスタルGの動きに合わせるように、スターライト城にエンドファミリーからの攻撃が始まる。
それでも極一部のメンバーを地下3階層へ上げたスターライト・血の血盟連合は、北側のクリスタルGと対峙している。
また血の同盟と取引のある小ギルドにも救援を求めたが、どこからも返事がない現状であった。
開戦直前、お馬鹿なPKたちは、暁の塔でティータイム。
既にコジに犯人とバレてしまったが、コジも仇など撃てる訳無く、現状を黙って見過ごすしかなかった。
「お前ら、いつかPKKしてやるからな」とコジ。
「うん、その調子だよ」とさくらも、コジが可愛くて仕方ない様子。
その暁の塔へ向かって、3頭の馬が疾走する。(馬っていたんだ…)
疾走する中、マークスは圧倒的な戦力差を冷静に判断する。
幹部一人で、一般兵の20〜30人分の戦力だ。
【クリスタルG・幹部】
総大将:ふたば(兄) …… 死霊使い
北担当:サイザル …… 狩人
南担当:アリエル …… 剣士
東担当:ふたば(弟) …… アサシン
西担当:バレル …… 風の魔法使い
特攻隊隊長:シン …… 剣士
防衛隊隊長:ジャーズ …… 剣士
支援担当:レクサ …… 召喚士
交渉担当:ピーク …… 盗賊
【血の同盟・幹部】
総大将:シーズ …… 剣士
防衛隊隊長:フーガ …… 戦士
遊撃隊隊長:プラリア …… 飼育師
【スターライト・血の血盟連合】
幹部No.3:スライダー …… 火の魔術師
マークは呟く。
あいつなら、地下6階層の悪魔と呼ばれたあいつなら…。
この現状を打破できるであろう、ただ一人の友人を信じて…。




