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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第一部 人間失格してますか?編
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暁の塔

「クラリスお姉ちゃんっ!」


俺が何となく助けた少年が、クラリスを見つけると抱きつく。


「コジ、どうしたのよっ!?」


ふーん、コジって言うのか、俺が名前を聞いた時は答えなかったくせに…。


「スターライトの砦がPKに襲われていて、偶然通りかかって…助けたんだ」


しれっと言う俺に、このバカチンがって睨まれるが、俺じゃないとゼスチャーする。


クラリスは、ゆいとファイヤードラゴンの三人でティータイムで寛いでいた。


「じゃ、急いでいるので…」


ゆいが暴走して、俺達がPKだとコジにバラす前に撤退することにした。


一度心を許した相手に嫌われたくないのである。


別にホームタウンが何処かにあるわけでもない俺達は、適当に塔を降っていく。


「凄いわね、さくら、何処かのへっぽこPK超えたわねっ!」


「どうも、へっぽこPKですが、一つ質問よろしいでしょうか?」


「何よ?」


「サーカス団団長って、双子とか?」


「知らないわよ、そんなのっ! 今、良いところなの話の邪魔しないで!」


また。怒れれてしまった。


絶対魅了は、魅了した相手が死んだわかるのだが、団長は死んだと言うよりも消えたという感覚だ。


うむ、何かエンドファミリーの奴らって、秘密ありまくりだな。


その日の夕飯時、「さくら、これ渡しておくわね」とゆいは、さくらに転移アイテムを渡す。


「ゆい、俺のは?」


「ないわよ」


「ウーッ…」


「うーじゃないわよ、私に頼らないあなたが好きなの。昔のように尖ったダガーに戻りなさい」


就寝の前に考える。


そうだなー。今、楽しいよな。


別にPKしなくても。


あれ? PKって楽しかったかな?


何のためにPKしてたんだっけ?


答えが見つからないまま寝ようとしたとき、ゆいが隣に添い寝してくる。


添い寝なんて、はじめてだ。


「あなたが、それで、良いと思うなら、そうしましょうよ…」


あれ? 俺の頭の中、読まれているのか?


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