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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第一部 人間失格してますか?編
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新入社員OJTのモデルプラン - その2 -

「この子に戦闘を教えておいて」


「はい? 俺、無理だよ、戦闘なんて…ただのチート持ち出し…」


「味噌汁って、脳みそと、響きが似てるわよね?」


「ちょっと待って、何その新しい脅迫、わ、わかったよ、やりますよ」


「さくらは、職ついた?」


「はい。槍です」


「槍? 初めて聞くな。だいたい戦士で統合されてるっぽいのに」


「型とか、そういうの教えられないんだよな…どうすれば…」


「あの…戦闘って、何のために? PKですか?」


「地下7階層でギルド同士の戦闘見たよね? それってどう思った? 戦争と同じで罪悪感薄そうだと思わない? だって命令されて戦ってるだけだしとか」


「PKよりは意味があるんじゃないでしょうか?」


「意味か。でも結局同じ人殺しだよね? だったら他人の意思で殺人を強要させられるよりも、自分の意思で殺した方が、すっきりするけどね」


「それこそ、意味がわかりません」


「まぁ、殺される瞬間に自分を守る術がないとき、きっと後悔するんだけど、今から戦闘訓練するから、そんなときが来る確率は減るだろうね」


「先程も言ったけど、俺、戦闘術てきなこと教えられないから、まずは恐怖を克服することから始めようか」


俺はゆいが持っていた槍で、さくらの腹部を刺して抜く。


「スーパークイックヒール」


刺して抜いてヒールして、刺して抜いてヒールして、刺して抜いてヒールして…。


これ小学校のときに図書館で読んだ地獄の何かみたいだな…。


4時間ほど繰り返して、「どう? 痛いのとか慣れた?」


ぐったりするさくら。精神が壊れたか?


「だ、大丈夫です…」精神つえーな。


「次は、さくらに向かって、槍で刺すから避けてね」


最初は、顔面に刺さったり、脇腹に刺さったりと、痛い思いを続けていたが、次第に回避することができてきた。


今では紙一重的な避け方も、20回に1回は可能となる。


「よし、次は回避しながらのカウンター狙いと、回避した後でも直ぐに攻撃に繋げられる事を考えながら、やってみようか」


これも槍の職のおかげか、徐々に形になってきた。


そこにゆいが、フルボッコのおっさんを連れてくる。


「さくら、この無抵抗なおっさんを刺し殺せ」


おい、いきなりハードル高っ!!



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