正規ルート
ふと気づいた。
あぁ、巡回は、あいつが俺との会話を邪魔されないようにPKしたのか。
俺は、一直線にクリスタルG の拠点を目指す。
砂漠エリアのど真ん中にある城だ。
月光の下、わずかに動く人らしい影をみつけると、雷轟の弓から魔法の矢を放つ。
距離はおよそ、1,200m。
人影が倒れた、命中だ。
認識すれば100%の命中精度を誇る雷轟の弓。
威力もチート級。
城まで来たが、門は完全に閉じている。
どうやって城内にはいるのだろうか?
他の入り口を探すのは、面倒だ。
俺は、門の正面に座る。
開けてくれればラッキー、誰か偵察に来てもラッキーなのだ。
しばらくすると、門の左上、監視塔に人影が見えた。
俺は、”絶対魅了”を発動させた。
城門って、一人で開けられるものなのか?
わからんが、ロープとかあれば、降ろせと命令する。
ロープが落ちてきたってことは、城門は一人じゃ開けられないということか。
とりえあず、城内に侵入できた。
運動不足か、ロープで高さ20mの壁を昇るのは疲れる。
なんか、活気のない城だな?
階段を降りると、中庭に繋がっていた。
それ以外は道がなさそうだ。
中庭、中央までくると、一人の男が話しかけてきた。
「これは、噂のPK様、ようこそおいでくださいました」
「お、おう…出迎えありがとう…」
「早速ですが、死んで頂きます」




