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孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第一部 人間失格してますか?編
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非常事態宣言

ギルドの建物付近で草むしりしている俺に、マークスが走り寄ってくる。


「おい、”ノンパドラックス”が壊滅したらしい。詳しい状況はわからないが…お、恐らく…ファーブも、殺られたらしい。血まみれの彼女の剣と鎧を見つけた奴がいるらしい」


「らしい、らしい、って、何もわかって無いのに、ファ、ファーブを勝手に殺すなよっ!」


「す、すまない…」


「ごめん、こっちこそ」


まぁ、なかなかの演技ではなかろうか。


なんか地下2階層に興味が無くなっちまったな。


その昼過ぎ。


リーダーから今回の襲撃事件の真相がつかめるまで、一時的に5ギルドの同盟が決まったという報告を得た。


同盟対象のギルドは、”聖なる乙女”、”ゴールデンタイム”、”フリーダム”、”月光の王”だ。


そして岩場に砦を持つ”月光の王”への合流が決まり、総出で荷造りの最中だ。


俺が連れてきた男の子と女の子は、シーズとプラリアという名で、俺が面倒を見ることになった。


二人共、職を得たので、無能職者の俺よりも忙しいのだが。


男の子のシーズは剣士に、女の子のプラリアは飼育師になったのだ。


「お兄ちゃん、プラリア、今度は俺が守るからね」


「無理しないでね」


純粋で可愛いな。


シーズの前で、プラリアをバラバラにしてやりたい衝動を押させる。


「うん? 今、お兄ちゃん、悪いこと考えてなかった?」


「えっ!? なんでわかったの?」


「考えてたのかよ…」とシーズは呆れていた。


実際に何も起こりはしないけど、必死に働く皆さんって滑稽だよね。


まとめて全員殺してやろうかと思うが、少なからずシーズとプラリア、マークスには情がある。


10時間以上歩き続けて、”月光の王”の砦に着く。


砦は、切り立った斜面に作られていた。


高さは20m以上あるだろう。


鉄製の扉が開き中に入ると、他のギルドも到着していたのか、活気に満ち溢れていた。


岩場の砦より、もっと上部の、ほぼ山の斜面にテントを張る予定だという。


重い荷物をシーズは文句も言わずに運んでいる。


本当に、良い子だな。

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