表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
孤独のPK、ほくそ笑む  作者: きっと小春
第三部 こっちでPKしたら本気で人間失格ですか?編
116/161

家庭の事情

また懲りずにお茶を飲みながら、「そう言っても、お前らまともそうだからなぁ…」と失言してしまう。


【普通・石井】

ある日、母親は用水路で溺死体で発見される。その直後、父親は若い女性と再婚し数年で蒸発する。今はその若い女性と一緒に暮らしている。


【ヤンキー・田島】

両親共に不明。産みたての田島を山下の家のようにたまり場になった家に捨て去ったらしい。そして何となくそこで育ち、今ではその家の養子になった。


【オタク・細野】

母親とお婆ちゃんと三人で年金生活だった。お婆ちゃんが死んでからも数年は年金を貰っていたという。夏に死んだお婆ちゃんが腐っていく臭いは強烈だったと涙する。その後、母親は逮捕され、今は施設で暮らしているのだという。


【脳筋スポーツマン・八木】

母親は誰か知らない。父親は立派なアル中で家に帰ると殴られるから、部室とかで寝泊まりしている。たまに先輩が部室を使う時は、そこらの工場に忍び込んで夜を明かす。食事は盗む一択だという。俺足早いから…。


【ガリ勉・伊藤】

生活には何も不自由ない。しかしほぼ毎日知らない大人が拷問・監禁のために家に連れ込まれる。勿論借金を返済できないゴミどもなんだが、ときにはやり過ぎて殺してしまう。そのとき死体遺棄を手伝うのが辛いとのこと。


「おい。嘘だろう…」


何と言うか、陰湿と言うか、理性ではなく、本能のままに生きている…。


一度は夢見た希望も直ぐに夢だと気が付き、その後は恐らく何をしても満たされないのであろう。


俺が異世界で成してきたことと同じだ。


弱い立場になると酷く感じてしまうが、強い立場ならば、ロードローラーで蟻を踏み潰すようなものだ。


何も感じないのであろう。


「だからさ、お前は、転校したほうが良い」と脳筋スポーツマン八木が肩を叩いて言った。


「俺も、お前らほどじゃないけど、そりゃ無理なんだ」


「どういうことだ?」


退院してから帰宅するときに近所のおばさんと話す機会があった。


「最近は3人で出かけないのかい? 毎日一緒だったからね〜」


最近と言っても、俺が退院してまだ数日も経っていない。


だが、俺は俺の記録を残していなかった。


気になって、家中を探すと、親の部屋からアルバムが沢山出てきたのだ。


それも3人で楽しそうな写真ばかり。


俺は転校する前の学校のやつに、片っ端から電話したんだ。


何人かに当たり、やっと俺を詳しく知るやつと繋がった。


すると、やはり家族は中が良く、俺は将来を期待され、有名幼稚園からエリートの道を歩んでいたことがわかった。


でも今回の事件を起こすと…。


失敗作のように捨てられたとしか思えない扱いを受けている。


両親ともに帰ってこない。二人はそれぞれ不倫をしているのだろう。


たまに帰ってくると、そんな内容で罵倒しあっている。


「まぁ、今の俺としては、こっちの方が性に合っているけどな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ