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【書籍化&コミカライズ】悪役令嬢はオジサマに夢中です  作者: 翡翠
第一章 乙女ゲーム『魅惑のシンデレラ~永遠の誓い~』
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3

 学園入学前に記憶が戻ったのはいいけれど、すでに私はライアン殿下と婚約済みである。

 しかもどうやら(アビゲイル)、この時点でライアン殿下にあまり好かれていないというより、疎まれているっぽいのだ。

 どうせ記憶が戻るなら、婚約前とかにして欲しかった。はぁ。

 まあ、戻ったのが婚約破棄の最中とかでなくて良かったと思うことにしよう、うん。


 では改めて。

 攻略キャラの中で一番気を付けなければいけないのは、やっぱり一番人気キャラで私の一つ年上の婚約者であるライアン殿下だろう。

 他の攻略キャラルートでも私ったら、ちょいちょい嫌な女の代表格的な感じで登場しているのよね。

 働き過ぎでしょ? ゲームの中の私。

 そして主人公(ヒロイン)には絶対に近付かないようにしないと。

 実は、確かにゲーム内でアビゲイルはヒロインにありとあらゆる嫌がらせをしてはいるのだけれど、全てを彼女がしていたわけではなかったりする。

 主人公を妬んで嫌がらせをしていた人物が他にもいたのだが、その人達のやったことも全てアビゲイルのせいにされていたのだ。

 今の私が嫌がらせをしなかったとしても、私のせいにされない保証はどこにもない。

 そのためにも、絶対にヒロインと接触しないようにする。

 常に他人(ひと)の目があるところにいて、何があっても証明してもらえる状況にする。

 これを徹底するつもりだ。

 そして、脱嫌われキャラを目指す!

『出来ることからコツコツと』をモットーに、学園に入学してからの私は平民・貴族など全く関係なく『笑顔で挨拶』を心掛けた。

 常ににこやかに、そして間違えた時にはちゃんと謝罪もする。

 当たり前のことだけど、貴族の中にはそれすら出来ない者が沢山いて、ゲームの中のアビゲイルはその筆頭だといえた。

 とにかく嫌われキャラにならないように、


①人の悪口は絶対に言わない(悪口を振られても同意はしない)

②常に「ありがとう」の言葉を忘れない


 これを徹底した。

 そして入学して二ヶ月を過ぎる頃には私の努力が実を結び、アビゲイルの好感度はかなり高くなっていた。

 だからと言って、気を抜くことは出来ない。

 舞台はまだ始まったばかりなのだから。

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