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【書籍化&コミカライズ】悪役令嬢はオジサマに夢中です  作者: 翡翠
第六章 攻略キャラその④イザヤ・ラミレス登場
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6

 女生徒に人気の方々の中にライアン殿下(おバカさん)の名が入っていないのは、婚約者のいる立場で他の女にうつつを抜かしている姿に、人気が大・暴・落しているからである。

 ゲームでは一番人気なキャラだったはずなのに。

 やはりリアルには受け入れられないということだろう。

 ……当たり前のことだけどね。

 因みにレオン先輩(仔猫ちゃん男)は一部の方のみ(・・)にウケている模様。


「確かに今思うと、人気の出そうな容姿をなさっていたように思いますが、特に興味もございませんし……」


 ゲームで攻略はしたが、それは必要にかられてのことで彼に興味があってやったわけではなかったし、そもそもサミュエル様がいなければゲーム自体することがなかったのだ。

 なので攻略キャラたちへの知識はあっても、私個人としては『知らない』『よく知らない』『興味がない』の(いずれ)かにしていた方が自然かな、と。


「アビゲイル様が立ち去られた後、しばらくイザヤ様が放心状態だったらしいのですが、アビゲイル様? 一体何をお話しされておりましたの?」


 あらま、私が立ち去った後もまだ動かなかったのか。

 私に言われたことがそんなにショックだった?

 彼は天才だと周りから褒めそやされてきた人だったはずだから、面と向かって否定されたのは初めてのことかもしれない。

 いくら腹立たしいことを言ったとはいえ、私も少し強く言い過ぎた?


「ア・ビ・ゲ・イ・ル・さ・ま?」


 あ、ヤバ。

 マリー様ったら、とっても楽しそうな(もしくは悪そうな……)顔されてる。

 これ、絶対に話すまで終わらないパターンだわ。

 ……喜んでお話しさせて頂きます、はい。



「……という事がありまして、それでつい、『井の中の蛙大海を知らず』と」


 ばつが悪そうに話す私の話を、黙って聞いていたミランダ様が少し恥ずかしそうに聞いてくる。


「すみません、アビゲイル様。その『いのなかのかわず』でしたかしら? それはどんな意味の言葉なのでしょう? 私、初めて耳にしたものですから、その、勉強不足で申し訳ないですわ」

「私も初めて耳にした言葉ですわ」


 マリー様とミレーヌ様も相槌をうつ。

 ……やってしまった。つい前世での(ことわざ)を使ってしまった。

 だって、ピッタリくる表現だったんだもの。

 仕方がない、よね?

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