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【書籍化&コミカライズ】悪役令嬢はオジサマに夢中です  作者: 翡翠
第二章 白馬のオジサマ登場
11/103

3

「私達兄妹と参加致しましょう!!」


 今日も良い天気のもと、四阿(あずまや)にていつものメンバーとランチ中、マリー様が半ば叫ぶように、若干鼻息を荒くしながらそう言った。

 今学園の話題の中心はもちろんパーティーのことで、誰が誰と参加するとか、ドレスはどんなものにするのかなど。

 どこへ行ってもその話ばかりで、表情には出さないが少しばかり辟易していたのは事実。

 気心知れた方達と一緒で気が緩んだせいか、


「私は誰と参加したら良いのかしら……」


 つい言ってしまい、先程のマリー様の叫びに繋がったのである。

 因みにミランダ様とミレーヌ様は一緒に参加されるそうだ。


「マリー様は確か4人兄妹でいらっしゃいましたわね?」


 ミレーヌ様の質問に、マリー様はハッとしたように恥ずかしそうに顔を赤らめながら、


「え、ええ。次男と三男は二卵性の双子で、この学園の一学年上におりますわ」


 と答えると、次にミランダ様が質問されました。


「では長男様は何をされておられますの?」

「長男は少し年が離れていて、近衛騎士団に所属しております。兄妹皆仲が良いのですが、その中でも私は特にこの長男と仲が良いですわね」


 騎士の中でも近衛騎士団はとても人気の職業で、余程のコネか実力がなければつけない花形職である。

 マリー様のお家は、とても裕福な商会ではあるけれど貴族ではないので、きっと実力で勝ち取ったのだろう。

 などとのんびり聞いていたが、何かが引っかかった気がする。はて?


「とても優秀なお兄様ですのね。では、双子のお兄様のどちらかが商会(お家)を継がれますの?」


 ミレーヌ様の質問にマリーは楽しそうに続ける。


「う〜ん、どうでしょう? 二人共余り商会のことに興味はなさそうですけれど。まあ、長男曰く『お前(マリー)が一番商人向き』だそうですわ。なかなかに忙しい兄なので、時々こちらから差し入れに伺いながら色々な話をして。また近いうちに伺おうと思っております」


 兄妹仲良しなのは良いことですわね。

 私も歳の離れた弟が可愛くて可愛くて。

 って、あれ?

 近衛騎士団? 近衛騎士団て……。

 サミュエル・トレス様がいらっしゃる所じゃないですかっ!?

 思わず。


「私も御一緒してよろしいかしら?」

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