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【書籍化&コミカライズ】悪役令嬢はオジサマに夢中です  作者: 翡翠
第二章 白馬のオジサマ登場
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 本来であれば、正式な婚約者同士であるライアン殿下と私で参加するのが自然な流れなのだが。

(別に王子様と一緒に参加したいわけではない←これ大事)

 どうやら王子様はヒロイン(シャルロット)と参加する気満々のようで、自分の瞳の色のドレスをプレゼントするべく、急ぎ作らせているそうだ。

 まあ、ステキ! 

 ……なワケないだろって〜の。

 人目のあるところで『僕がプレゼントしたドレスを着て一緒に参加して欲しい』だなんて見つめ合って話してたら、皆んな見て聞いている。

 貴方達の周りは、壁に耳あり障子に目ありのメアリーだらけなことを、いい加減自覚して欲しい。

 あっという間に拡散するのは、考えなくても分かることだろうに。

 恋は盲目というか、ライアン殿下の瞳にはシャルロットしか映らないし、耳はシャルロットの声しか拾わないらしい。

 本来このイベントでアビゲイルは無理やりライアン殿下と参加するのだが、二人の仲を邪推したアビゲイルは、友達と参加したシャルロットのドレスにワインをぶちまける。

 会場のバルコニーで泣いてるシャルロットをライアン殿下が慰めて、二人の仲は更に深まり、それを見たアビゲイルが悔しがる……というストーリーなのだ。

 確かこの後からアビゲイルのシャルロットへのいじめや嫌がらせが加速していく。


 だが、ゲームと違うのは、ライアン殿下と参加するのは私じゃなくてシャルロット。

 王子様がヒロインにドレスを作ってプレゼントなんて話はなかったし、ヒロインとの仲も仲の良いご学友程度で、ここまで進んでいなかったはずだ。

 私が全く介入しない(王子様とヒロインに近付かない)ために2人の仲が進みまくっているとか?

 いや、でも、アビゲイルの入学前から二人は仲良くなっていたようだし……。

 よく分からないけれど、若干本筋(ゲーム)と違ってきているのは事実。

 となると、ここから先はゲームのシナリオは当てにならない可能性がある。

 ただ、今確実に言えるのは、婚約者が違う女を連れて参加しているパーティーに参加するなど、格好のネタであり鴨ネギ状態だということ。

 周りの見えていない二人はそれでいいかもしれないが、私はいたたまれない。

 そして何度も言うが、このパーティーは強制全員参加の学園行事なのだ。

 因みに、相手が見つからない人は強制的に教師(学年主任他)と一緒に参加になるらしい。

 何が悲しくて、学年主任(後頭部に哀愁がただよっている)と参加しなきゃならないというのか。

 完全なる罰ゲーム……。

 さて、それを回避するためにも、私は誰と参加したらいい?

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