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恋愛短編集

やっぱり、君が好き。

作者: 雛葉

なんで、私じゃないんだろう。

しかも、よりによって私の親友だなんて。

認めたくない。


 なんで、あの時「話しかけてみたら?」なんて言っちゃったんだろう。

 あの時は、軽い気持ちで言っちゃったのに。

 どうしようもなく、苦しい。


なんで、私だけ違うクラスなの?

ずるいよ、仕事も。行事も一緒だなんて。

どこか遠くに行っちゃうみたい。


 あの子にも、その子にも自分からラインしてるみたいなのに、なんで私だけにはしてくれないの?

 本当は分かってるよ、けど…

 どうしても、認めたくなんて無くて。


ねぇ、知らないでしょ?

私、君のことが好きなんだよ。

「誰か俺と付き合いたいっていう変わり者いないかな」とかって言ってたけどさ、

私ならその変わり者になれるよ。


 でも、あの子がいいんでしょ?

 私じゃダメなんでしょ?


思わせぶりなんだよ。

何回も一緒に遊びに行ったし、家にだって行かせてもらったし。

ラインでも、複数人だけどずっと話してくれてるし。

そこで、私に話しかけてくれたり、ドキッとするようなこと言ったり。


 だから、もしかしたら…

 もしかしたら、私の事好きなのかもしれない、って思いたくなるの。


私のほうが、あの子よりは長く一緒にいるし、ずっと前に知り合ったし、学校以外でも会うし、遠くまで一緒に言ったりしたし、長い時間を共有してきたのに…


 まだ話し始めてから数週間しか経ってないでしょ?

 それで、私は親友に負けちゃうのかなぁ。

 …そんなの嫌だ。


好き、って言いたいけど、

言ったら困っちゃうでしょ?


 ううん。本当は自分が傷つくのが怖いだけ。

 現実を見るのが怖くて仕方がないの。


好きだよ。やっぱり、君が誰を好きでいても、クラスが変わっちゃった今でも捨てられない。

だから、もう少し…

本当はあの子が好きじゃなくて、私が好きじゃないかって、夢を見させて。



 時間をかけて、この想いを忘れられるようにするから。

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