第47話 壊れた橋と子どもたち
~七海、ちょっとだけヒーロー~
村の小道を歩く七海。
今日は風も穏やかで、森の匂いがほんのり甘い。
しかし、遠くから子どもたちの声が聞こえてくる。
「どうしよう、学校に行けない!」
「橋が壊れてるんだよ!」
七海は目を細めて、小川の方を見る。
なるほど……小さな木橋が真ん中でぽっきり折れている。
「……まあ、これは確かに困るね」
心の中でつぶやきながら、七海は万能道具箱を取り出す。
七海は木の板やロープを取り出し、簡単な応急橋を組み立てる。
「はい、これで渡れるよ。走らなくても大丈夫」
子どもたちは目を丸くして歓声をあげる。
「七海お姉ちゃん、すごい!」
「ありがとう!」
七海は照れ笑いしながら手を振る。
「まあ、ちょっと直しただけだけどね。でも安全第一だから」
近くにいた村人も駆け寄ってきた。
「七海さん、助かったわ。子どもたちも学校に遅れずに済む」
七海はにっこり。
「うん、こういうのなら手伝うのも楽しいね」
橋を渡る子どもたちを見送りながら、七海は心の中でほっとする。
「小さなことでも、人の役に立てるって嬉しいな」
七海は再び小道を歩き出す。
子どもたちの笑い声と、川のせせらぎが心地よく耳に届く。
「今日も平和で、ちょっとだけ役に立てた……それで十分かな」
森には柔らかい日差しと、ほのぼのした空気が漂っていた。




