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第44話 小悪魔との別れ:森に溶ける光
~また会う日まで~
夕暮れの森。
七海はゆっくりと小道を歩き、小悪魔の肩に手を置いた。
「今日も楽しかったね」
小悪魔はツンとすまし、でも羽を小さくぱたぱたさせて七海を見上げる。
「……そろそろ、俺はここに長くは居られないんだ」
小悪魔の瞳には、少し寂しさと覚悟が混ざっていた。
七海は静かにうなずく。
「わかってる……あなたの存在は、ここに長く留まると消耗しちゃうんだよね」
小悪魔は一瞬驚いたように目を見開く。
七海は微笑みながら続ける。
「森も、みんなも、あなたの自由な力を必要としてると思う。だから、ここでずっと一緒にいられないのも自然のこと」
森の小道では、リスや小鳥たちが静かに見守っている。
言葉はなくても、しぐさで「今までありがとう」を伝えているようだった。
小悪魔は羽を大きく広げ、ふわりと浮かぶ。
「……そうか、俺は自由でいるべきか」
光の粒のように舞いながら、森の風に溶けていく。
七海はそっと目を閉じる。
「ありがとう……また会えるよね」
小悪魔の羽が夕陽に輝きながら森に溶ける。
森には優しい静寂と、ほんの少しの切なさが残った。




