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第30話 昼下がりの時間泥棒

~気づいたら夕方になってました~

昼下がり、ソファに寝転がっていた七海は、ぼんやり天井を見つめていた。

何をするでもなく、ただごろごろ。


「……あ、眠くなってきた」


目を閉じかけたとき、ふわりと小さな影が視界を横切った。

妖精のようなものが現れ、にこやかに言う。


「三時間ほどいただきますね~」


次の瞬間、七海が目を覚ますと、外はすっかりオレンジ色に染まっていた。

「……あ、やられたな」


時間を盗まれたらしい。

でも、不思議と損をした気はしなかった。


「まあ、のんびりできたならいいか」


伸びをひとつして、七海はまたソファに沈み込む。

時間泥棒が再訪しても、きっとまた許してしまうだろうと思いながら。


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