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その他

リンゴ

掲載日:2023/12/24


「夢でリンゴを見たから」


 わたしはお母さんにお願いした。

 丸くて赤くて甘いリンゴ。それをわたしは夢で丸々一個食べていた。


「リンゴだけだと身体に悪いよ」


 お母さんは、朝ご飯にウサギのリンゴを切ってくれた。

 カワイイけれど、これじゃない。

 わたしはリンゴをまるっと食べたい。


「夢ってね、願いごとが見れたり、記憶の整理が見えるの」


 お母さんは、夢の説明をしていた。

 つまり、わたしはリンゴを食べたいから夢でリンゴを見た。

 でも、リンゴの夢を見たから、リンゴを食べたくなった気もする。

 モヤモヤしていると、わたしは学校に行く時間になった。



 丸いものってなんで、こんなに心惹かれるんだろう。

 心の形もきっと丸いんだ。

 夢の世界も丸いんだ。

 地球も丸いんだ。

 丸々、正解したらマル。


 赤色もいい色。

 スベスベなのもいい手ざわり。

 あ、リンゴっ。

 と思ったら、赤い風船が空に上がっている。

 リンゴだったら落ちてくるのに。


 

 わたしは今日はリンゴを得れなかった。

 お小遣いでリンゴを買おう。

 そう思って、眠りについた。


 わたしは、大きなリンゴをかじっていった。

 わたしは小さな虫のように、リンゴに穴をあけていた。

 穴あきリンゴをずっとシャリシャリと食べていた。

 大きなリンゴを食べて、家のような形にしていく。

 これがわたしの地球なんだ。

 穴のあきすぎたリンゴが崩れた。

 それで、わたしは目を覚ました。



「お母さん、リンゴを崩さないで、食べたい」


「そんなことできないわよ」


 キレイに切られたリンゴが、さらに置かれていた。

 同じサイズのリンゴが、広げた花のように飾られている。


「リンゴって見てるだけでも楽しいね」


「そうね。でも食べないと変色して傷んじゃうよ」


 リンゴはおいておくと茶色くなってしまう。

 塩水につけると、長持ちするらしい。

 海水のおかげで地球は茶色くないの、と聞くと、そうじゃないよ、と返された。




「クリスマスツリーにリンゴがある」


「食品サンプルのリンゴ。ちょうどいいのがあったから買っちゃった」


 ツリーの下のモコモコの雪に転がるリンゴを手に取る。

 

「リンゴの匂いがしない」


「食品サンプルだから。偽物なの」


 見た目はリンゴなのに。触った感じもなんだか違う。

 そういえば、夢のリンゴはどうだったんだろう。

 満足してない。美味しくなかった?

 偽物だから。


「サンタさん、本物のリンゴと夢の中のリンゴの味比べをしたいです」

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― 新着の感想 ―
[一言] リンゴ、美味しいですね! たくさんいただきたいです。
2023/12/30 09:37 退会済み
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