偏見
今日でアルバイトも10日目、だいぶ慣れてきて、自分のこたばかりな日々だったけど、周りのことも考えられる余裕も少しうまれてきたかな。
織田くんは今日もいない。
お客様も気のせいか、増えてきているみたい。
「豊臣さん、お客様増えてませんか?」
「そうなの。夜はもっと増えて、待ちの発生してるの。」
知らなかった…
「女子高生がねー」
「へー、そうなんですか、また、どうしてですか」
「龍くん、目当て」
「龍くん?」誰?
「織田くん、織田龍之介くん」
そこは、信長じゃないんだ。また、勝手に名付け親に。。
さぞモテるんでしょうね。。
「しかし、女子高生ですかー」
「そう、龍くん、女子高生だし」
「えー」年下。。高校生って。
今度は、上から話してやるー。
「知らなかったのね、18歳、3年生。」
「知りませんでした。まだそんなに話たこたがなく」
「そっか、シフトかぶらないもんね。
でも。あなたにはとてま感謝してるのよ。」
「そうなんですか、特に何もしてないのですが。。」
ん〜、なんだなんだ。感謝?
「内緒ね、私から聞いたことにしないでね」
「はい」
「バイトして生活費の足しにしたかったようで。
龍くん、お父さんと2人暮らしで、お母さんはいないようで、暮らしは楽ではないようなの。
学校た部活で、部活が終わった後、ここに来てくれてるの。
部活で活躍して、大学推薦で入って、学費抑えたいみたいなの。
だから、ここで働けてるのは、あなたのおかげだって言ってるの。
感心な子だよ、ホント」
「あなたのこた心配ばっかりしてたけだ、最近、順調なこた伝えたら、とても喜んでたよ」
なにも知らなかった。。
羨んで妬ましく思ったり、偏見ばっかりだった。バカバカ。。
なんて、平凡に過ごしてたんだ。。
「そうだ、今週土曜日空いてる?」
「はい、空いてます」
「じゃ、17時においで」
「はい」
私ももっと頑張ろう。
あ、私になってる。。