就活
「就活どうするの?」
清香から、そろそろ考えないといけないよと、言われた。。
始めてる人もいる。
まだ何も考えてないのが実情だった。
私には様々な障壁がある。
見た目、性別、入社後、、スナックも?
どうすればいいんだろう。
男に戻る必要があるの。。
そうなったとき、龍くんは受け入れてくれるの。。
女性として愛されたい。
無理、、私自身が。。
悩む。。
その夜、石田さん、黒田さんにも相談してみた。
「いいんじゃない、しずかのやりたいようにすれば」
「栄養士なら見た目関係ないんじゃない?」
「LGBTに寛容な世の中よ」
「ここで働いたら?」
「いっそ、お嫁にいけば?」
「スーツとか貸してあげる、サイズ一緒でしょ」
他人事なのか、真面目なのか、わからないけど、、
考えることにしてみた。
スーツも念のため、クローゼットに置いておいて頂いた。
次のバイト。
スーツ置いていてくださる。
ベージュのストッキング。白のシャツに黒のタイトスカート。2つボタンの黒のジャケット着て、黒のパンプス。ジャストサイズだ。
これこれ女子大生の制服って感じ。女子の仲間入りができたみたい。
髪を縛って、バックも持ってみた。
やっぱり、これだよね。
「黒田さん、ありがとうございます。」
「うん、真面目そうでいいわね、
今日はそのまま働いたら」
それも面白そう。
「いいねー、セクハラしちゃいそう」
「面接したい」
全く、、男って生き物は。。
ただ皆さんが受け入れてくれた。
社会は受け入れてくれるのか?
帰って龍くんにも見せよう。
「おお、お姉さん。
どうした、就活?」
「うん、どうしようかと思って。。」
悩みを打ち明けた。
「もし社会が受け入れなくても俺が受け止めるから。
しずかのやりたいようにしたらいいよ。
俺が守るから」
相変わらずのイケメン。
また龍くんの胸で泣いてしまった。
幸せものだなぁ。。
私はこのまま就活に臨もうと決心した。




