振袖
年明けもバイトと勉強。
バイト代で車の免許を取るよう教習所にも行くことにした。これで遠征にも行って応援できたり、デートもできるかな。
バイトにて、
「しずか、今月のシフトだけど、そういえば、成人式じゃない?」
すっかり忘れてた。帰省も遠いし、友達もいないし。
「特に行かないですよ」
「晴れの日なんだから、こっちのでも行ったら。
それに振袖着てみたくない?」
「そんな高価な、それに今からは。。」
「あるよ。着付けしてあげるから、行きなさい」
こうなったら豊臣さんに従うしかない。。
「はい。お願いします」
「当日、朝、うちに来なさい」
とうとう、ここまできた。。
「清香は、成人式どうするの?」
「行くよ。仕事と兼務で、仕事で振袖着ることになったよ」
「やったー。会場で会ってね」
仲間がいると心強い。
当日
「おはようございます。
よろしくお願いします。」
「おはよ、準備できてるからね、去年、娘が着たものだから今年も大丈夫。脱いで」
朝早く寒くて眠たいけど、ちょっとドキドキしてきた。
髪をセットして髪飾りを付ける。可愛いー。
白の和装の下着を着て、足袋、長襦袢、振袖を着る。
帯を結んでもらって、腰紐を結ぶ。
これは一人では着れないなー。
よし、完成。
鏡で見せてもらった。
赤の可愛い振袖。後ろ姿も素敵。
「可愛い〜。ありがとうございます!
着てよかったです。わー」
テンションあがって目が覚めてしまった。
女の子の楽しみかもー。日本人でよかったー。
草履とバックね。
寒いからショールも、貸して頂いた。
歩き方気をつけないと。
もはや、男は微塵もなく、女の子の楽しさに目覚めている。
だって、楽しいんだもん。
会場まで、車で送って頂いた。
お母さんだ、幸せな娘です。
ありがとう〜




