終わりから始まり
とうとう激闘だったベスト16を勝ち上がり、ベスト8。初出場ながら快挙。
見てるこっちが疲れてしまう。
勢いに乗ってここまできたが、次は優勝候補、全国から優秀な選手が集まる優勝常連校。
みんか大きい。
大人と子供。。っと感じ。
とにかく応援しないと。
でも、相手校の応援が凄すぎる。
これが全国大会。
メディアも今までと全然違う。
清香もきてる。いい写真とってよー。
インタビューするとか言ってたなぁー。
試合開始。
ゴールは次々弾かれ、相手のシュートは上から決められてしまう。
ボールは織田くんに集まりなんとか追いつこうとするも選手層も薄く連戦に疲れも見え始め、相手の変わらないスピードに点差は広がるばかり。。
将来プロを目指す選手の意識はレベルが違う、と思い知らされた。
でも、みんな最後までボロボロになりながら走ってる。。
ピーピー!
無情にも試合終了。。
織田くんの高校バスケット生活も終わり。
お疲れ様でした。。涙が止まらない。
織田くんは最後までキャプテンとして気丈に振る舞い、選手達へ健闘を讃えてる。
カッコ良すぎでしょ。
LINE
「ごめん。。
応援ありがとう。
いつもの待ち合わせ場所で19時待ってる」
「お疲れ様でした。
素敵だったよ、こちらこそありがとう。
うん、行くね」
当日、、大丈夫かなぁ、とにかく行かないと。
着いた、ここは普段誰もいない、そろそろかな。
満身創痍の織田くん。
手を振る。
「お疲れ様、待った?」
「うんん、今きたところ」
「ごめんなさい、負けてしまいました。。
応援ありがとう、う、う」
織田くん。。
ギュ。
自然と私から大きな織田くんを抱きしめた。
織田くんの波が止まらない。
感情抑えてたのが、爆発したよう。
「ありがとう、う。
終わっちゃった。。
悔しい。。」
ヨシヨシ。私もまた泣いてるけど。
「しずかさんに金メダルをかけさせたかった。
ごめん。。
泣いてしまって、ごめん。」
可愛い、母性が芽生えてきた。。
「ありがとう。
私は織田くんからいっぱい金メダルもらったよ。
ここまで連れてきてくれて、ゆめのよう、ホントにありがとう。
織田くんのおかげで私は生まれ変わることができたし、成長出来たよ。」
「そうなんだ。
僕もしずかさんがいなかったら、ここまでこれなかった、だから、自分が出来ることで何かしらお返ししたかった」
「そんなそんな私なんか。
織田くんは、これからまだまだ将来があるんだし、
いい経験になったんじゃないかなぁー。
私が言うのはおこがましいけど。。
これからいっぱい金メダル取ってね。
今回は私から金メダルあげるね。もらって」
キスしようと思ったけど、背伸びしても、とどかない。。やだ〜。恥ずかしい、、
下を向いたところ。。
チュ。
目開いたままだった。
心臓が飛び出しそう。。
織田くんが身を屈めてくれて、抱きしめられ、キスしてくれた。
「僕から、しないとね」
「ちょっとー!また大きくなったんじゃないー?」
ごまかす。。
「実はまだ成長期〜、夏から少し伸びたみたい、はは」
「いいなぁー」
「しずかは可愛いよ」
今度は長いキス。