友の存在
友人の名は、平清香さん。
私と同じ地方出身だけど、とても都会に洗練された今時の女性。
普段は一匹狼で誰かとつるむわけではないが、誰からも慕われている。
バイトと趣味を兼ねてカメラマンのアシスタントをしている。
テニーズにもよく打合せで使っているらしい。
仕事柄か、全国大会に出場した織田くんのことも把握してた。
とても好奇心旺盛で流行に敏感だけど、今時の男性には全く興味がない。
だからか、私のことを面白がっている。
普段はバイトで休みなく働き、たまの休みは、どうせ暇だろと言われ連れ回されている。
私は、おしゃれな場所や美味しいものを食べたり、買い物出来て、とても楽しんでいる。
もちろん平さんとお出かけする時は女性にされますが、普段は男でも女でもどっちでも関係無いよう。
ただ女性にさせて面白がっている。
お陰でどんなものが似合うか、より可愛いものがなんであるかわかってきた。
たまにナンパもされるが、平さんが、全て断ってくれる。サバサバした性格で、優柔不断な私にとって心強い。私も心許せる唯一の存在。
ある時、
「しずか、織田くんとは今は?」
「今は全国大会に向けて練習してるんじゃないかなぁ?」
「知らないの?連絡したりしてないの?
彼のこと好きでしょ?」
そんなストレートに…
「んー。。
今は邪魔したくないし、、
恋愛対象とかに、私なんかならないでしょ。」
「バカね〜
彼もしずかのこと好きだよ。」
「そんなことないよー。私なんか…」
「お互い見つめあったとき、眼差し、表情、お互いを必要としている空気、お互いを包みこむ自然なオーラ。
あんた達のベストカップルぶり、そりゃ写真撮りにいくでしょ。」
「えー、そんな風に見えてたの?」
「たまに連絡してあげなさい。
あ、写真撮ってあげるから送りな。
男だったら、好きな人の写真嬉しいと思うよ」
「うん、ありがとう」
早速写真を送ってみた。
あー、恥ずかしい。そそのかされた。。
えい。
「お久しぶり、元気?食べてる?
応援してるね。練習頑張ってね。怪我しないでね。
最近の私」
「お久しぶりです。応援ありがとう!
大会に向けて頑張ってる。今は学食食べれてる。
しずかさんの手料理食べたいな。
また可愛くなりましたね。俄然やる気出てきた!」
なんか、泣いちゃいそう。。




