ファーストコンタクトは遅刻
「ふぅ……」
4月の春、俺……今日関レンガは、バトルライフ高校に入学した。
中学の頃から腕っぷしには自信があり、何より勉強しなくても戦闘力……まぁつまり、実力があれば入れるという校風に惹かれ入ったはいいが
…おかしなことに、この学校で俺は…戦闘力は下から数えた方が早かった。
確かに、俺は井の中の蛙だったのかもしれねぇ………だが、だがしかし。
魔法使いとか
超能力者とか
刃物使うヤツのオンパレードだとか
「そんなのありかぁぁぁぁぁ!!!!」
「うるさいぞ今日関」
「あ、すんません」
ついつい頭の中で考えていたことを授業中に声を出して発散しちまった、気をつけよう。
それはともかく、ここの奴らはあまりにも異常で癖が強すぎる連中のオンパレードな学校だったのだ。
入る前に見学も行ってなかった俺は、恐らく不良の巣窟なんだろうなとか思っていたのだが、そんなことはなく、ちゃんと普通の女子や男子もいた………まぁ不良みたいなヤツも少なからずいるが。
そんな普通そうな連中にケンカを挑むのも気が引けたが………上位の連中の闘いを見て、その考えは変わった。
……目まぐるしい速さで闘いあう、超人的な連中の闘いを見て、考えは変わったのだ。
それを見てから、俺は闘いを挑むようになったのだが
…5月になった頃には、俺はあまり戦わなくなり
6月の現在、俺は全く普通な学園生活を送ってしまっていた。
…これは、まずいんじゃないのか………?
戦う為にここに入ったって言うのに、学生の義務を俺は果たしていねぇんじゃないか?
勉学で入った連中と違い、俺は戦う為に入った。それを疎かにしている俺は、学校に来ている意味がないのでは…?
俺の中で、考えがごちゃごちゃと回り始めた、その時だった。
「遅刻しましたぁー!」
全く見たこともない、うちの制服とは違う服をつけた、黒い髪の女が…息を切らしながら入ってきた。