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実話です

作者: 小雨川蛙

 

 つい先日のことです。

 強い雨が降りました。


 私は自転車に乗っていました。

 幸いなことに私はレインコートを持っていたので自転車を降りてすぐにそれを纏いました。


 レインコートを着ながら自転車を走らせます。

 いつもよりゆっくりと――視界が悪くて危ないですからね。


 その途中。

 三人組の少年とすれ違いました。


 ――え?


 その瞬間、私は奇妙な違和感を覚えました。


 気のせいだろうか?

 いや、気のせいに違いない。

 なにせ、こんな雨だから……変な見間違いをしただけだ。


 だって、そう思いませんか?

 すれ違った三人組。

 その全員の顔が――ない。

 そんなことあるはずないでしょう?

 だからこれは間違いなく雨の視界の悪さが原因です。


 そう理解していたのに私は興味本位で思わず自転車を止めてちらりと振り返りました。

 すると、ちょうど彼らも私の方を振り返っていました。


 目が合いました。

 少なくとも私はそう思いました。


 おかしいですよね。

 笑っちゃいますよね。

 目が合う、なんて。


 ――のっぺらぼう相手にこんな表現を使ってしまうなんて。



 そのまま私は家に帰ってお風呂に入りました。

 特にオチはありません。


 実話って退屈なものですよね。

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― 新着の感想 ―
なるほど…、謎は全て解けた!! ズバリ語り手も「のっぺらぼう」で、すれ違ったのは学校の同級生! ここは妖怪都市の物語だったんだよ…! …。 戯れ言は、水に流しといて…。
のっぺらぼうがトリオでやって来たのですか。 それは確かにインパクトがありますね。 考えてみますと、のっぺらぼうも普通に歩いたりしている以上は何らかの方法で視覚を持っていると思われますので、「目が合う」…
連れていかれなくて、良かったですね。
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