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二十六話 激闘再び?

秀が着いた時にはもう地獄絵図状態で、現場は酷いもので、現場には救急車やパトカーが来ていた




「………酷い」



<酷すぎるよ……>




辺りを見渡し秋山を探すが、秋山の姿は見当たらない



「くっそ……何処いきやがった?」




現場には野次馬がごった返していて、人を探すには適していなかった



「やっぱりもういないのか」




深いため息を吐く秀


無駄足と思い、帰ろうとした秀がその場を後にしようとした



<秀!!>



「気づいてるさ!!韋駄天!!」




韋駄天で移動する前の場所は無数の球体が落ちてきていた


瞬時の魔力を感知した秀はその場所まで急いだ



死ぬほど急いで、やっと会うことができた






「よお秋山」



「……………」




何故か仮面を被った秋山は黙ったままだ


まるで秀がいることがわかってないように



<何か前に会ったときより不気味だよアイツ>



「不気味だけどやらなきゃいけねぇんだよ、風刃!!」




「…………卯月」




卯月によるバリアで簡単に弾かれた風刃だが、やはりどこか秋山の様子がおかしい……



「如月………」



「韋駄天」




さっきの場所に野次馬が集まってはいるが、いつここに人が来るかは分からない


だからこそ、早めに決着をつけるか、秋山を人気のない場所まで連れていくかの二択がベストだが、その二択も秋山相手には難しいだろう



「鳴雷月………」



鳴雷月に変形させた後すぐに雷を落とす



「おおっと、危ねぇ………ったく派手な技使うなよ、関係ない人を傷ついたらどうするんだよ!!」



「如月………」



「聞く耳持たねぇようだな」




すっと腰からもう一本の木刀を取り出した






「天つ風・重」



「っ!?」



「韋駄天!!」




天つ風・重のスピードは秋山の如月のスピードを超えていて、戦局は圧倒的に有利にすすめていた。



「絶空剣・剣舞!!」



「ぬぅ…………」






圧倒的な手数で攻め込む秀に秋山はあきらかに苦戦していた



「旋風刃!!」



「ぬわぁぁぁぁ!!」



竜巻で吹っ飛ばし、後の柱に体を打ち付ける



<………ねぇ秀?>



「やっぱシルフィーも気づいたか」



<なんて表現すればいいのかな?手応えというかなんというか……>



「ああ、弱すぎる、以前の秋山ならもっと強いはずだ、正直相討ち覚悟で倒せるかどうか」



<まるで秋山じゃないみたいだね>




(秋山じゃないみたい………)




シルフィーの言葉がどうも引っ掛かる



「ぐぅ……」



ふらふらになりながらも、立ち上がる秋山は、剣の形状を睦月に変えて攻め込んでくるが、如月以外の剣では韋駄天には追い付けず剣を振るっても空振りばかり


ブンブンと力任せな大振りを見せるが、秀には当たりもしない



「空破撃!!」



「ぐおぉぉぉ」



<よし、これは完璧に決まった!!>



「まだだ!!」




もろに空破撃をくらってもなお秋山は踏みとどまり、また秀に向かって走り出す



「おい秋山!?お前どっかおかしいんじゃないのか?」



「………オオオぉぉぉ」



<秀、何か気持ち悪いよ>



「仕方ない………二、三日記憶がなくても恨むなよ秋山!!天破散牙撃!!」




天つ風・重で睦月を弾き、素早く天破散牙撃で秋山を吹っ飛ばそうとした瞬間、秀と秋山の間に誰かが落ちてきて天破散牙撃を止められる



「何!!天破散牙撃が!?」



「危ない、危ない、やはり使いすぎはよくないか」




秀の前に現れたのは秋山と同じく仮面を被り、黒いマント着ていて、誰だか判断できない




「…………誰だお前?」



「君に言う必要はない」




カチンとくる言葉だ






「なら力ずくでも聞いてやる、ウインドエッジ!!」




「ぬるい……」




ウインドエッジを素早く放つが男は虫を払うかのようにウインドエッジを払った



「ではさらばだ!!」




秋山に近づき、マントをバサッと広げ二人を隠し、マントが地面に落ちると二人はその場から消えていた



「マジかよ……」



<あ、人が来るよ!>




さすがに騒ぎ散らかしすぎたか遠くから騒ぎ声や足音が聞こえてきたため


落ちているマントを拾い、韋駄天でその場から離れ、家へと戻っていた。










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