二十五話 作られた休日
三日後の朝はからりと晴れた気持ちの良い日だった
「んー……気持ちの良い朝だな」
カーテンのすき間から射し込む神々しい朝日がそういっていた
「そうですねー気持ちの良い天気ですね」
何故か石月がいた
「………母さんにSE◯OM頼もうかな」
「もう、何言ってんですか、浅村君が最近遅刻気味だからこうして迎えに来てるんですよ」
「それはありがたいけど……ていうかよく母さん入れたな」
「快く入れてくれましたよ♪」
「鍵でも付けるか……」
ぼやきながらも何を言っても無駄だと感じた秀は、石月を部屋から出してからジャージ姿に着替えた秀は石月を連れて外に出た
「よし、行くか!!」
ぐーっと背伸びしてから、秀は石月と一緒に昨日の朝のように同じ道を走って行った。
部屋の窓からどこか寂しげにな顔をした姉に気付かずに……
「秀…………」
―30分後―
「はぁ、はぁ、はぁ、やっぱ疲れるな」
「持久力は続けなきゃつきませんからね」
大の字になる秀の横にちょこんと体操座りでしながら微笑む石月に少しドキッとなってしまう
(やっぱ石月って真也の言う通り可愛いな)
ファンクラブの存在に再度認識した朝だった
―自宅―
「ふー、ただいま」
「あらお帰り、休みだっていうのに朝から熱心ね」
「何かもう毎日体を動かさなきゃ落ち着かなくてね、シャワー浴びてくるよ」
「まったく休みの日はいつまで続くのかしらね」
母のなにげない言葉に秀は、シャワーに行く足を止めてぼそりと呟いた
「俺が休日に終止符をうってやるさ……」
そのままシャワーを浴びにいく秀が部屋に戻り着替えを取り、部屋を出た時、ばったりと姉に会う
「や、やあ姉さん」
「う、うん、ねぇ秀、何で怪我してんのに走ったりするのよ?」
「大丈夫、傷口はもう大丈夫だからね」
その場で軽くピョンピョンと跳ねて見せ、最後にニコッと笑って見せる
「だ、大丈夫ならいいのよ///」
「んじゃあ俺はシャワーを浴びてくるよ」
とたとたと階段を降りて行った後、洗面所に入り服を脱ぎ捨てて浴室のドアを開け、シャワーを浴びる
「ふー、気持ち良いぜ」
<傷口には染みたりしないの秀?>
「ああ、風で傷口の箇所をカバーしてるから大丈夫さ」
秀の言う通り傷口に周辺に水がかかる瞬間、水は風にに飛ばされるように傷口にはかからなかった
<ふーん、やるじゃん>
浴室を出て服を着て、リビングのテレビをつける
今日も相変わらずどの番組でも北合のことを報道していて、酷いところでは信者まで出てくるしまつ
「何というか、まさか近所でこんなことが起こるなんてね」
「お茶の間にとっては興味深い事件なんじゃないかな?まあ信者はいきすぎだけど」
テレビに映っている信者は、あの北合の事件は私達の指導者がやったことだと言い張っていて、その気になれば、北合を支配できるとなどぬかしている
信者に対して、様々な専門家が自分達が考えた矛盾点をぶつけると、信者が意味不明な答えを出すところを見ていると、この信者達か残念で仕方がなかった
(くだらねぇな……)
「秀、咲恵、朝ご飯できたから食べましょ♪」
「はいよっと」
ソファーベッドから立ち上がり、テレビの電源を切ろうとしてリモコンを握った時だった……
テレビに映っている信者達の拠点に見覚えのある球体が落ちてきて、拠点にいる信者達を襲う
さっきまで激論を繰り広げていた信者と専門家も開いた口が塞がらないという感じで、テレビのリポーターも今起きていることを必死に伝えようとしているが、慌てふためいて何を言っているかわならなかった。
「な、何よこれ!?」
さすがの母も驚いており、テレビを食い入るように見ている
その脇で強く拳を握り、歯を食いしばる秀
「秋山の野郎………」
完全に血が登った秀は、家を飛び出して、新藤に電話をかける
「もしもし、浅村君何?」
「新藤、今テレビ見てるか?」
「もしかして、宗教団体の拠点が襲われてる番組?」
「ああそうだ、その宗教団体の拠点って何処だ?」
「え!?えーと…………」
新藤から聞いた場所は特訓していた山を越えた所にあり、韋駄天を使えばさほど遠くはなかった
「行くぞシルフィー!!」
<うん、秋山に一喝いれてやらなきゃね>
韋駄天で駆け出した秀は、襲われた拠点に向かって全力で走り出した