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十五話 ファイナルR

「君じゃあ俺には敵わないよ」



「やってみなきゃわからないって言葉知ってるか?」



「君と俺のレベルの差ではその言葉は不適切だ」



「言ってろ、さあいつでもいいぜ来な!!」



秀の言葉が合図となり仮面の男は球体を落とし、秀は韋駄天でかわしウインドエッジを放つ



「おっとっと、早いねぇ」



「残念だが、お前の能力と俺の能力は相性最悪だぜ、観念するんだな」



「俺もなめられたもんだな」




持っていた大剣を中段に構えた



「如月!!」




男が唱えるように言うと、持っていた大剣は二回りほど小さくなり普通のサイズの剣になった


そして地を強く蹴った男は秀の背後をとっていた



「なっ!?韋駄天!!」




間一髪で韋駄天を発動して斬劇をかわす



「はぁ、はぁ、はぁ…」



「どうした、あまりの速さに驚いたか?」




ふざけた笑みを浮かべる男だが、男のスピードは洒落になっていなかった




男のスピードは秀の韋駄天と同じ速度だった………



「くっそ……」



<韋駄天が追いつかれるなんて……>



「おいおい、ボーッとしないほうが身のためだよ!」


再び超スピードで動き出す



「ちっ、韋駄天!!」




スピード対スピード、同じスピードの勝負の勝者はやはり手数が多い方だろう


手数が多い方は秀だった



「もらった!!」



「ぐっ………やはり仮面をつけると視界が狭むな」




そう言って自分の仮面に手を当てゆっくりと仮面を取り、自分の正体を明かした






「……………」



「嘘だろ……」




仮面を外した男は実行委員会で指示を出していた秋山 和也だった






「まさかアンタだったとはな……」



「君たち相手に正体を明かすとはな」



「言ってろウインドエッジ!!」




ウインドエッジをかわした秋山は距離をとりまた中段に構えた



「皐月!!」




今度は湾曲した曲刀に変化させ、まるでバッドのように振り抜いた


振り抜かれた皐月はまるでゴムの用に伸び、鞭のようにしなる



「んなっ!?」



とっさに跳んでかわした秀だが、跳んだのが失敗だった


秋山はすでに皐月を変えていて、今度は雷を帯びたレイピアに変えていた



「鳴雷月!!」



「しまっ…」




秋山がレイピアを上に突き上げると、秀の上空から雷が落ちた



「があぁぁぁ!!」



「秀!!」



「浅村君!!」




そのまま体勢を崩して落ち、グラウンドに叩きつけられる形になった



「くっそ……」



<魔力全開でこのダメージは不味い…>




倒れた秀を見た泉は秀のもとに駆け寄り秀を抱きしめた



「ちょ、泉さん///」



「じっとしててください、すぐに終わりますから」




真也の時とは違い、抱きしめた秀の体全身が光り、痛んでいた体が治っていく






「治療術なのか?」



「はい、これが私の能力です」



「ありがと、泉さんのおかげでまだ戦える」



「まだ戦うんですか…」



「そんな暗い顔しないで、アイツの暴挙を止められるのは俺達しかいない、だから行ってくるね」




力強い足取りで動き出した秀は再び天つ風を構えた



「無力な……如月!!」



「韋駄天!!」

本日二度目のスピード対決は、その場にいた真也でさえ反応するのがやっとだ



「スゲェ……俺と戦った時より全然早ぇ」



「私には何が起こっているかも分かりません」




今度もまた手数で圧倒しようとした秀だが、今回はそれが思うようにいかない



「くそっ、いきなり手数が多くなりやがって」



「当たり前さ、俺は前まで仮面を被ったまま戦っていたんだ、つまり言い換えれば視界が狭めて戦っていたようなもんなんだよ」




(くっ、一旦距離をとったほうがいいな)




バックステップを上手く使い、距離をとって体勢を立て直す



「仮面を外して互角か、なかなかやるじゃないか」



「いつまでも上から目線で話していると痛い目見るぜ!!」




天つ風を逆手に持ち直し、天つ風の峰を横っ腹に添えるぐらい腕を後ろに持っていく


そして相手いるにもかかわらず目を閉じて呼吸を整えていく


旋風剣のように天つ風を中心に風が吹くが、その風量はとてつもないものだった




(何をするつもりかは知らんないが……)




「戦いの最中に目を閉じるとはバカな奴め、皐月!!」



伸縮自在の皐月が襲うにもかかわらず秀はギリギリまで何もしない


そしてもうすぐで当たるという瞬間に目を見開いた







「鎌鼬!!」


溜めていた力を一気に振り抜いた天つ風は、皐月を弾き飛ばし秋山を襲う



「ちっ、卯月!!」




地面に突き刺した剣は秋山を包むようなバリアを発生させ鎌鼬を防いだ、秋山に傷一つつけることなく…



「これのどこが痛い目なのか教えてほしいなって………何処に行った浅村!!」



「今から痛い目を教えてやるよ!!」



(鎌鼬は布石か!!)




「絶空剣・嵐!!」




完璧に背後をとった秀は秋山を切りつけたはずたった……


しかし、切りつけたはずの秋山は霧のように消えていった






「霜月……」



「しまっ……」




最後の一文字を言い終わる前に秋山の剣は秀の腹部を貫いた






「これで終わりだな」



「マジかよ………」




貫かれた剣を引き抜かれた後、地面にぐったりと倒れた………











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