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十二話 動き出す物語

地元と東京を比べた感想なんですが、やっぱり人の多さにビックリしましたf(^_^;

「……はい、了解です」



「次の決行日は明日だ」



「えっ、明日ですか…」




どうにも都合が悪そうな口ぶりである



「……なるほど、明日は実行委員会があったな」



「大丈夫です、なんとかして見せますから」



「ふむ、気にすることはない、浅村には借りがあるからな、まあ時間に余裕があれば連絡を頼む」



「あ、はい了解です」




そう言って電話を切った










―浅村家―



朝からどのニュース番組も通り魔を報じている、やはりデカイ記事なのだろう



「物騒な話ね、二人とも気を付けてね」



「「了解」」






朝食を食い終わった後、いつも通り秀と咲恵は一緒に出て駅まで行って別れ、いつも通りの駅で降りた瞬間、いつもの雰囲気が変わっていた



「どひゃー多すぎだろ記者」




このまま行けば、事件についてどう思われますか?てきなことになりかねないと思った秀は、いつも通ってる道ではない道を通って学校に行くことにした




学校にさえ着けば記者がいるはずもないのでこっちのものだった



「おはよう浅村君、すごかったね記者の人達」



「まあこんな特ダネを報道機関がほっとくわけないことを考えたら記者の数はだとうだろな」



「でも学校側も大変ですよね、ここの生徒が通り魔の被害なんて叩かれるのが目に見えますよ」



「まあ学校側もいろいろと対策うってくるだろうな、どうせ俺達に対しても集会を開くだろうし」



「めんどくさいですね」



「ああ、ということで俺は睡眠をとらせてもらう」




集会が開かれるのは確実なことであってさけられない、だからこそ今は睡眠をするのだ


ふと窓の外を見る


雲との比率は6:4、変幻自在に変化する雲がまた空を際立たせるというものだ


見てるだけで心が安らいできた秀は体を壁に頭を窓にあずける形で眠りについた









「…村君……浅村君」




寝ぼけ眼をこすりがら起きた秀の前には泉が立っていた



「あぁ泉さん、ごめん、ごめん、すっかり寝てたみたいだ」



「起こしてごめんね、実は今日用事で私実行委員会に参加出来そうにないことを言いにきたの」



「そうか、別に気にすることはないよ」




ほんとに申し訳なさそう顔をするところから謝罪の念が伝わってくる



「俺のことは気にしないで、その用事とやらに支障が出たら大変だしね」




深々と一礼した泉は、珍しく携帯を開きながら自分の席に座った



「珍しいね泉さんが携帯をいじくるなんて」



「そうだな、泉さんが携帯をいじくるとこなんて見たことないな」



「まあそれより今日の実行委員会、私が代わりに出てあげようか?」



「ん?ああそうだな、石月の前なら韋駄天が使えることだしお願いするよ」




力強く頷きいたところを見ると、泉の役にたちたいのと感じる


なにはともあれ今日の実行委員会の仕事は楽になりそうだ










???Side




着信音が鳴った携帯を開き受信したメールを確認して



「くくく、今日が楽しみだ」




了解という文面を打ち、メールを返信した










―放課後―




予想はしていたが泉が実行委員会の野郎は泉に対する愚痴から始めたため目で黙らせた




いつも通りの仕事が任せ、それぞれが仕事に移り、秀と石月の二人も仕事に移った






「今日は最終調整でこまごましたもんのチェックと整理か」




ダンボールにはマジックやらカッターやらガチでこまごましている物でいっぱいだった



「この量をチェックするの?」




ダンボールにみっちりと入っている物に驚きを隠せない石月


どうやら目で黙らせたのが逆に働いたようだ



「じゃあ俺がこのスクラッブのように積み上げられた物を種類別に分けるから、石月は数とチェックよろしく」



「了解、じゃあマジックはここでカッターは…………」




石月の指示を聞いてから韋駄天で山積みの物を種類別に分け、石月が実行委員会でもらった紙に記入していく



「よーし、種類別に分けたから俺は逆方向から数える」



「うん、よろしく」




韋駄天のおかげもあってからか予想以上の早さで終わらせることができた



「んじゃあ、これを運んでくるわ」




きっちりと整理した物が入ったダンボールを抱え込んだ時だった






ドオォォン!




爆音と共に発生する揺れが二人がいた教室までが揺れが生じる



「おわぁ!!」



「きゃあ!!」




突発的なものであるため近くにあった机にしがみついてしのぐ


揺れが終わったのは数秒後であり、揺れが終わった後も石月は驚いて動けなくなっていた



「大丈夫か石月!!」



「あ、はい大丈夫です」



「石月はここにいろよ」




教室を出て左右を見渡すと、土煙が舞っている所を見つけその場所に走る




数人の人達が倒れていた



「おい大丈夫か!!一体何があった!!」



「ううぅぅ……急に上から変な物が降ってきたんだ…」



そう言うと、ぐったりするように気絶してしまった



「一体何がどうなってんだよ?」



〈秀、上!!〉




シルフィーに声に反応した秀は上を見ると、無数の球体の物が降ってきていた



「韋駄天!!」



超スピードで球体の攻撃をかわす



〈秀、向こうに誰かいるよ!!〉



「でかした!!正体見せな!!」


さらに舞った土煙を風で吹き飛ばす






吹き飛ばした先にはひとっこ一人いなかった



「ちっ、逃げられたか」



〈あ、先生達が来るよ〉




この状況を見られては不味いと思った秀はすぐさま石月がいる教室にもどることにした










「ど、どうでしたか?」



「認めたくない事実がでただけだった」



「認めたくない事実?」




後でするとだけ言って、そのまま帰っていった










「の、能力者!?」



「おそらくね、能力者じゃなくても、普通の奴じゃないことは確かだよ、そして、今回の事件の犯人だよ」



「は、犯人…」



「しかも……犯人はこの学校の奴だ」




ポケットから取り出したのは北合の校章だった



「その場に倒れてた人のじゃないの?」



「その可能性は低いな、その場でのびていた奴らとは離れた場所だったし、風で吹き飛ばした時に校章が壁か窓に当たる音がしたんだ」



「そうなんだ……」




どことなく沈んだ顔をする石月、通り魔が自分の学校の生徒だというのがショックなのだろう




それから二人の間にも口数が減っていた


ただ夕暮れの道を歩く二人、それからすぐに秀の家に着いた秀は家に近くにいた人物を見た



「やあ、やっと来たかい浅村君と……石月さんかな」




石月を自分の後ろにやり、男を睨み付ける



「ちょうどよかったぜ、お前には聞きたいことがあったんだ」



「何かな?」



「昨日言った感謝って一体何だ」



「場所を変えようか…」



「石月、お前は………」




後ろを見ながら言うが、石月は制服の端をつかんで離さない



「わかった、一緒に行こっか」




男に付いていくこと10分、とあるマンションの一室だった



「さあ入って」




警戒しながら入るものの、警戒するようなものは一切感じない


罠なのかそれとも単に自分達と話をするためなのか




やはり掴み所がない奴だ




奥の部屋に入るように指示された二人はドアを開けた



「な………」



「え………」




ドアを開けた先にいたのは泉だった














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